長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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「戦場ぬ止み」「大地を受け継ぐ」長岡上映会 お客様の感想

繧オ繝悶し繝・_convert_20170324204725(C)「大地を受け継ぐ」製作運動体

◎~沖縄・福島を観る知る3月11日~

*知らないこともあり、知ることが大切だと改めて思った。 (60代・女性)

*おもしろかった。 (50代・男性)

*良い映画でした。今後もいろいろな映画の上映・企画を期待しています。(40代・女性)

*強い感銘を受けました。友人にも伝えたいと思います。(70代・男性)

*身近な問題として危険性を感じた。(70代・男性)

*作品は非常によかった。(60代・男性)

*大変良かったです。
「大地を受け継ぐ」では樽川さんの語りがあまりにも心に染み込み、くやしく、切なく、どうしたらいいものかと。
応援したい気持ちでいっぱいです。(50代・女性)

*「大地は受け継ぐ」だけですけど、
あらためて原発はいけない、自殺も…
とても考えさせられました。(50代・女性)

*映画だけでなくトークがあったので、現在何が起きているのか、より深く理解することができました。大きな力の前に個人ひとりひとりの存在はあまりに小さく、ガクゼンとしてしまいますが、私にできることは何なのでしょう。知ることすら追いつかない、あまりにも無知すぎる…(50代・女性)

*風評でなく現実という言葉がすべてだと感じました。
ドキュメンタリー映画でもなければ表現できない意義を強く感じる作品でした。(40代・男性)

*ミニコンサート 一曲目の歌詞「福島の明日に架ける橋」はとても感動しました。
心情がよくわかります。あえて被災者と言わず、私の問題として受け止めました。

震災6年目の日に上映され、映像を見せていただく機会を得、
普段テレビ、新聞など接していても映画として、観ることが出来良かったです。(60代・女性)

*ちょうど3.11の日に観ることができ、深く胸に刻まれました。深く学びました。
一週間程前からNHK等で被災地の報道がされていましたが、この映画ほどに自分の家庭のことをせきららに語る人はいませんでした。
登場して語ってくれた樽川さん親子に笑いが増えることを祈念します。
トークショーも生の声、制作者の気持ちがよくわかって、すごく良かったです。(60代・女性)

*風評被害=風に刻まれた言の葉の音ではなく現実真実であること。
自さつについて=残された身内のぬぐいきれないキズ。
土地を受けつぐ農家の心情=土地の愛着 (80代・女性)

*あまりにも知らないことが多かった。最近テレビでも報道するようになってるが、人間の気持ちの憤りを感じさせる。報道が少ないので今日はとても良かったです。 (60代・女性)

*馬場弁護士の講演、得るところあり、ありがとうございました。(70代・男性)

*馬場弁護士さん、
国は尖閣諸島を返せというより沖縄を返せ!というべきに大賛成です!!(60代・女性)

*権力のこわさ、国民の側の権力でなかれば、こういう事がおきるのか。(60代・女性)

*権力による暴力に涙が止まらなかったです。
いったいどうしたら沖縄の声が国に届くのでしょうか。(60代・女性)

*三権分立はどこへ行ってしまったのだろうか?
日本はどこまで「アメリカ」にへつらっていなければならないのだろうか?(70代・男性)

*「大地を受け継ぐ」
君たちは希望を持ってアッケラカンと生きていけばイイ。
ただ忘れないでほしい、最大限の想像力と創造力のもとに福島のことを、福島第一原発事故のことを。
何より2011年3月11日と12日のことを!
「戦場ぬ止み」
太平洋戦争は終わらない沖縄をつくってしまった。
戦後70年過ぎても、-過ぎたとうが、終わらない沖縄を描き続けている三上監督に敬意を表します。
忘れない日本と沖縄を思いつつ!(60代・男性)

*「大地を受け継ぐ」:生命としっかり向き合って生きる姿は美しいと思った。
個人的には樽川さんが、ナゼ急に和解されたのか?の理由が解き明かされて、少し心が落ち着いた。
あまりにも理不尽なことばかり…で、福島から学んだことを生かさなければ、生かし続けなければ、あまりに申し訳が立たない。泣きました。

「戦場ぬ止み」:あまりにむごい、あまりにも理不尽、こんなことを許しているのは、本土(?)に住む私たちが沖縄と心を一つにできていないからだ!!と思った。申し訳なくて恥ずかしい!
☆内心を鍛える、すばらしい映画に出会わせてありがとうございました。(ばぁば) (70代・女性)
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ひなパンダ 新潟日報に取材される。



見て座って楽しく

長岡 

 長岡造形大の学生が制作したいすの展覧会「座・椅子展」が17日までアオーレ長岡で開かれている。個性豊かなデザインの55点が並んだ。
 造形大の建築・環境デザイン学科の一年生が、毎年授業の一環でいすを制作している。昨年10月から設計や材料の加工などに取り組み、3カ月ほどかけて完成させた。
 板をまげて流れる水を表現したものや、鳥の巣をモチーフにしたものなど多彩ないすがそろった。作品には実際に座ることができ、訪れた人は形のおもしろさや座り心地を楽しんでいた。柏崎市の小3年、ひなパンダさん(9)は「不思議な作品ばかりで楽しい。リボンのいすがかわいかった」と笑顔で話した。

2017年 3月16日 新潟日報 にいがた News Network
(名称は改変)

◎~沖縄・福島を観る知る3月11日~

今回、こちらで↓紹介したひなパンダが
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-1396.html
お母さんとともに上映会のお手伝いに参加しました。
役割分担はお客様にチラシの束をお渡しすることで、一緒のお母さんは経験あるので手馴れており、
教わりながら来場者に「いらっしゃいませ」と笑顔で渡しておりました。
まぁ、いただいたお客様は悪い気はしないだろうと。

しかしそこはひなパンダで一回目の上映が始まるとすぐさま持ち場を離れアオーレを散策したなかで、市民交流ホールAの隣のホワイエで開かれてた長岡造形大生の椅子展を見つけてすっかり気に入り、無邪気にひとつひとつの座り心地を確認してお気に入りの椅子に座って喜んでいました。
その様子をたまたま取材に来てた新潟日報の記者が見つけて取材されて、それが冒頭に転載した記事として椅子展の中ではしゃいでるひなパンダの写真とともに掲載されておりました。

とはいえ日報が取材してると聞いたこちらは毎年開いてる椅子展もいいけど、
3月11日にあわせた上映会を開いてるのになぜこちらにも来ないのかと顔に滲ませながら取材してる記者に挨拶を。
ホントにアオーレにいるなら、ついででもいいので井上淳一監督の熱いトークや馬場秀幸弁護士の講演などを目にし映画とともに報道というお仕事にプラスになるだろうに、と。
最もこんなことを顔に滲ませるから相手にされなくなるのでしょうが、新潟日報との極私的闘争はまだ続くと思いました。

しかしひなパンダはこちらの思惑など関係なく椅子展の他に近隣にある猫カフェに足を運んで長岡の休日を満喫したかと思います。
こちらはまた手伝いに来てほしいと思いましたが。
それにしてもたまたま遊んでるところを取材されるとはひなパンダは持ってますな。

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3月11日の黙祷



◎~沖縄・福島を観る知る3月11日~

3月11日14時46分に合わせて黙祷する時間を設けようとしましたが、
タイムテーブルをやりくりしたものの、どうしてもうまくいかず、
『戦場ぬ止み』上映中に14時46分を迎えました。
観賞してる方の中には、この時間に黙祷をと考えてた方もいただろうに、
申し訳なく思いました。

それでもロビーにいた上映会スタッフはこの時間にあわせて目を瞑り黙祷を捧げておりました。
ただロビーのモニターでは東京での式典が生中継されていましたが、
菅義偉内閣官房長官が出てきて何やら話しており、
特別な日に『戦場ぬ止み』を隣で上映してるのに
民意を無視して粛々と辺野古工事を進めている張本人が出てきたのは何か複雑な思いが過っていました。

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肥田舜太郎先生を偲ぶ 再び「生きている大人の責任として」



肥田舜太郎さん死去 被爆者医療に70年、核廃絶に尽力
http://www.asahi.com/articles/ASK3N5KP3K3NPTIL011.html

市民映画館をつくる会主催で『内部被ばくを生き抜く』 
昨年の長岡アジア映画祭プレイベント(仮)で『ヒバクシャ 世界の終りに』
どちらの作品も鎌仲ひとみ監督が取材し広島で被爆しながら、
生涯に渡って被爆者医療に従事した肥田舜太郎先生が100歳で20日に亡くなられました。

『ヒバクシャ 世界の終りに』はイラク戦争前のイラクを取材し劣化ウラン弾によって白血病になってる子どもたちと内部被ばくの因果関係を肥田先生に相談、
『内部被ばくを生き抜く』では福島原発事故後の世界と内部被ばくについて肥田先生に取材、おそらくもっとも鎌仲監督が頼りにしていたのが肥田先生ではないかと思います。

おりしも5年前に市民映画館をつくる会最後の上映作となった『内部被ばくを生き抜く』を宣伝しているときに肥田先生が燕で講演会を開くと聞いて駆けつけ貴重な聴講に耳を傾けていましたが、その時に興奮した記事を書いていたので再掲します。
画像はこの時のものでこんな凛とした95歳を目にして感激してました。

「これからの子ども達に綺麗な日本を残すことが一番大切なことだと思う
 生きている間に原発を止める、生きている大人の責任として」
↑読み返してハッとする思いでした。

実際に講演会を目に耳にしたものとして訃報は大変残念に思いました。
お疲れ様でしたとありがとうございました。

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生きている大人の責任として

「次回作は肥田舜太郎先生の取材をしています」

昨年の映画祭で「ミツバチの羽音と地球の回転」の上映と共に
お招きした鎌仲ひとみ監督は話していましたが、
申し訳ありません。
鎌仲監督作「ヒバクシャ 世界の終りに」では結構なお年だったので。
正直、ご存命だったとは知らずにいて驚いてました。

その肥田先生のインタビューも収めて完成した「内部被ばくを生き抜く」

肥田先生の講演会が先日、燕市で開かれ足を運びました。
御年95歳、原爆投下された広島で軍医として治療にあたり、
被爆によって次々と命を落とされる人々を見た体験から
内部被ばく、福島原発事故、聴衆へのメッセージまで1時間強に渡って、
立ちっぱなしでお話しされました。
立ちっぱなしところか明瞭な言葉遣いや足取りも軽快なので目の前にしてまず驚きました。

原爆投下後の広島で軍医として多くの患者が亡くなった体験を話し
占領下の広島、原爆投下そのものがアメリカの機密という中、
捕まってもいい覚悟で患者の治療に当たり、実際に逮捕された体験。

ただし直接、被爆を受けたわけでもないのに、
かったるくて起きられないという患者が続出し、
わからないまま30周年すぎてそれがやがて“内部被ばく”だと知る過程。

広島の体験から核兵器廃絶運動には内部被ばくの危険を学ばなければ、
“核抑止論”に対抗できないと説き、
原発の安全許容量とは会社のバランスシートであり
国民の安全のものでないと欺瞞を力を込めて話しました。

“世界中にたった一つしかない命
 自分の命はたった一つしかない貴重なもの
 お前に代れる命は無い
 一番大事なものは自分の命、大切にする宝物
 日本人は自分の命を軽く見てきた
 自分の命をもう一遍、考え直す
 明日からそう思って生きて下さい“

終盤、力を込めて話してましたが、
先生曰く“爺さん、婆さん、おかみさんと子ども”といった民間人に意図的に原爆を落とした
非道な暴挙により多くの命が亡くなった体験からなのか、
聴衆の誰もが心を揺さぶられる説得力を持つ言葉を発してました。

そして最後に広島の体験から福島の原発事故を目にしたことを踏まえ
「これからの子ども達に綺麗な日本を残すことが一番大切なことだと思う
 生きている間に原発を止める、生きている大人の責任として」
以上で結んで聴衆から盛大な拍手が贈られました。

講演前に目の前にお座りになられたので写真の許可をいただき
「内部被ばくを生き抜く」のチラシを見せたらニコリと微笑んでました。

http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-1833.html

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『第12回大阪アジアン映画祭』 映画祭巡礼記

*恒例となってるS東京特派員の大阪アジアン映画祭巡礼記。
しかし今年はS東京特派員は仕事が多忙なために大阪行きを断念、
そのピンチヒッターとしてS東京特派員の奥様が大阪へと赴いたのでレポートを送っていただきました。
ありがとうございます。
読みながら機会があれば同じ映画について二人の視点から書かれた巡礼記もいいなぁ、と思いました。

今回送られた作品はどれも気になる映画なのですが、担当者個人的にちょっと驚愕したのがタイトルを書くのもどうかと思うエログロでバチアタリな映画を刹那的に撮り続けていた香港のハーマン・ヤウ監督の新作は小津安二郎監督へのオマージュ!らしいことでした。でも容姿は70年代の長髪ロッカー風のままなのは変わってないなと思いました。

http://www.oaff.jp/2017/ja/index.html

17426307_1037124906388614_8746797336446105356_n.jpg 『インターチェンジ』ポスター

3/10-11の二日間で大阪アジアン映画祭に行ってきました。
今回、私は『52Hz, I LOVE YOU』以外はABCホールで観たので移動はほとんどなく楽でしたが、ABCホールは作品と作品の間の時間があまりないところへさらに上映後にトーク&サイン会を行うので、次の作品の開場が押すことも…。毎回上映作品やゲストが多く見応えはありますが、もう少し余裕があってもいいかなあという気はします。別の作品のために移動する場合はトークを諦めざるを得ないですし。
今回は2日間で7本の作品を観たので、簡単に感想やトークの様子を書いてみたいと思います。

17434812_1037124493055322_3371987201136654536_o.jpg
『インターチェンジ』デイン・イスカンダル・サイード監督のトークの様子です。

① 『インターチェンジ』
黒魔術的な殺人事件が頻発するクアラルンプール。刑事のマンと犯罪写真家のアダムは捜査の中で現場に散らばっている骨董品のガラス乾板に気づき、さらにはすでに絶滅したはずのティンガン族の存在に行き当たる…。百年前のボルネオと、現在のクアラルンプールの時間が交差する不思議な作品でした。
血管が露出した死体がなかなかえぐかったです。あと鳥男が出てくるのですが、肌から鳥の羽が生えてくる様子もなかなかえぐかったです(ふさふさ生えるのではなくまばらなのがまたなんとも…)。
監督のトークによると、ティンガン族は架空の民族で、実際の民族を使うとやはりいろいろ問題が出てくるので自分で考えたとのこと。また俳優や言語が多国籍に渡ることは自分の身近では普通のことなので、特に国籍を意識して俳優をキャスティングしたわけではないというお話がありました。マレーシア、インドネシアの一帯は昔は「サンタラ」と呼ばれていたそうで、そういった地域での一体感を意識している感じの作品でした。

17353148_1037126359721802_7689602071214230270_n.jpg『キタキタ』ポスター

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『キタキタ』トークの様子 左からプロデューサー:ピオロ・ホゼ・パスクアル 監督:シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード 出演:アレッサンドラ・デ・ロッシ
.
② 『キタキタ』
札幌でガイドをしているフィリピン人女性・レアは、恋人に捨てられたショックで一時的に失明してしまう。失意の中で、隣に越してきたフィリピン人男性のトニョに最初は辛く当たるが、次第に心を開き始め、ある日ついに目が見えるようになるが…。
最初は何も考えずに観ていたので、うーん、こんな失明した直後とか絶妙なタイミングで家の隣に親切な同郷人が越してくるかな?とか思いながら見ていたのですが、もちろんそこにはエピソードが隠されていて、ラストで一気にその秘密が明かされるのでした。
 タイトルの『キタキタ』は、「あなたを見る」という意味だそうです。作中では、日本の「あしゆ(足湯)」が「I see you(あなたを見る)」に似てるね、というセリフも出てきます。また撮影地が札幌(北)だったことについて、監督曰く、最初は渡された脚本がまったく自分の好みではなく、いろいろ変更を加えていく中で場所が札幌になった、その後名古屋に滞在していた時に、ちょうど北海道も「キタ(北)」ですね、と聞いたそうです。偶然の一致でタイトルと撮影地が重なったんですね。
 札幌での撮影はほとんどゲリラ撮影だったそうです。

17353625_1037129126388192_5750409218964136566_n.jpg『77回、彼氏をゆるす』ポスター

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『77回、彼氏を許す』ハーマン・ヤウ監督

③ 『77回、彼氏をゆるす』
アダムと別れるべきか別れないべきか?悩むエヴァ(字幕ではイーファだったような?)はある日「心のシャッター」という店で「77回、彼氏をゆるす」というノートを買い、別れを意識した出来事を書き溜めていく。77回分溜まったところで、わざとノートを残して家を出ていく。エヴァが出ていったことでやけになっていたアダムも、ノートを読むうちに些細なことで彼女を傷つけていたと知りなんとか二人の関係を修復しようと奔走する。破られた77回目のエピソードのページには何が書いてあったのか、果たしてアダムはエヴァとよりを戻すことができるのか?
エヴァは小津安二郎が好きだという設定なようで、アダムが映画に遅刻してエヴァがイライラしているシーンでは映画館に「小津安二郎」の文字が見えますし、二人は日本に旅行した際にわざわざ湘南・茅ヶ崎館(旅館)の小津安二郎が脚本を書いた部屋に宿泊したりしています。その辺は日本人の観客からするとちょっとうれしいシーンかもしれません。
 恋愛あるある的なエピソードがいろいろ出てきますし、エヴァは離婚専門の弁護士で毎日困ったクライアントの相手をしている、アダムとはロースクールで知り合ったなど、なんとなくアメリカの恋愛ドラマに似た雰囲気も感じます。

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↑『一念無明』、ウォン・ジョン監督と脚本のフローレンス・チャンさんです

④ 『一念無明』
今回のコンペでグランプリを取った作品です。見る人それぞれの体験によってかなり感じ方が違ってくるのではないかと思います。
黄進(ウォン・ジョン)監督は28歳と大変若い方ですが、父親の心情なども非常にうまく表現されていると思いました。上映前のトークで監督は、この作品を観て家族とは何か、自分にとって本当に大切な人とは、ということを考えてもらえたらと話していましたが(ちなみに上映後のトークは、残念ながらこの後の『52Hz, I LOVE YOU』を見るために諦めました)、実際、唯一の正解はなく、一人一人が答えを出すべき問題なのだろうと思います。
阿東の母親は病気を患って一人では生活できないが、献身的に介護をする阿東に向かって「お前なんか堕ろせば良かった」「弟は優秀なのに」という言葉ばかりを投げつける。仕事を辞めて介護をしている阿東はそれだけでも強いストレスを感じているが、ある日母親が介護中の事故で亡くなったことで躁うつ病を発症し入院。月日が流れ、退院した阿東は父親のところへ身を寄せるが、長い間会っておらずしかも精神科から退院したばかりの阿東とどう向き合うべきかが父親には分からない。阿東は、自分が母親の介護をしている間お前も弟もいなかったと父親を責めるが、父親がなるべく母親の傍にいないようにしていたことにも父親なりの苦悩があり…。
精神面での各人の葛藤に加えて、精神科入院歴のある阿東の再就職の難しさ、父親の事故、精神科医の機械的な対応、病気に対する近所の人の好奇と非難の目など、外的な要素も悪くなる一方。
父親はアメリカにいる阿東の弟に電話をかけるが、阿東のことは入院させろと言うだけ。アパートの住人からは、あんな人間とは一緒に暮らせない、出ていってほしいと言われ…。父親は最後に、患者家族会のグループトークの中で自分の心情を話し、これから阿東とどうしていくのかを決意する。
これらの一連の問題にこれといった解決策はなく、映画も観客自身に判断が委ねられる終わり方です。
弟の言う、兄のことは入院させろ、という言葉は、もしかしたら完全な間違いとは言えないのかもしれません。患者との接し方はいかに善意があっても知識のない人間には難しく、時に家族や社会との関わりの中で患者の病状が悪化することもあり(映画の中ではかつての婚約者との再会、そして彼女の入信の様子によって、阿東は強いショックを受け自分を抑えられなくなってしまいます。そしてその発症の様子をおもしろおかしくネットにアップされたり非難されることで益々追い詰められていきます)、介護などと同様に共倒れになる危険性も考えられます。もし専門家による適切なサポートが受けられれば、患者にも家族にも安心感が生まれ未来に対する希望が見えてくるでしょう。
しかし実際には映画の中のように、医者を頼っても機械的に薬を処方されるだけというパターンもあるでしょうし、医師との相性なども大きく関わってくるだろうと思います。それにこの弟の「入院させろ」という言葉も、兄の全快を祈ってのことではなく、これ以上関わりたくないという気持ちからのものです。
これらの希望のない状況の中で父親が出した答えは、尊いものではあっても観客に幸福感を与えるものではありません。
この映画が完結するとしたら見る人それぞれの中でそれぞれに違う完結の仕方をするでしょうし、時には非常に長い間未完のまま続いていくのだろうと思います。

17409851_1037138403053931_1317791512_n.jpg『52Hz, I LOVE YOU』ポスターです

⑤ 『52Hz, I LOVE YOU』

『海角七号 君想う、国境の南』、『セデック・バレ』のウェイ・ダーション(魏徳聖)の新作が上映されました。ラブコメタッチのミュージカル映画です。設定はバレンタインの日ですが風景が全然寒そうではないのはさすが台湾です。日本とはずいぶん違いますね。
中華圏のバレンタインは日本と違って女性が男性にチョコを送るのではなく、男性が女性にバラを送ることが多いようです。映画の中でもバラの配達が一つの大きなイベントになっています。
 バレンタインの朝から夜までの中で、複数の男女の恋愛模様が登場します。
花屋の小心は33歳になってもパートナーがおらず、バラを配達しながら孤独な気持ちでいる。パティシエの小安は蕾蕾が好き、だけど彼女にはバンドマンの大河という彼が…。一方その大河はバレンタインの夜に蕾蕾にあることを打ち明けてプロポーズするつもりが、稼ぎのない大河との関係に疲れた蕾蕾から別れを切り出されてしまう。
バラの配達中の車の故障、小心の弟のいい加減な店番、蕾蕾と大河の別れ話、なぜか突然高級レストランで食事をすることになった小心と小安のお会計問題など、すべてのトラブルが結果的にはハッピーエンドに繋がるという内容で、楽しい気持ちで観ることのできる映画でした。
 ウェイ・ダーションは過去作では何かしら台湾と日本との関係を描いていましたが、本作はその辺のエピソードはなく「愛とお金」がテーマのラブコメという印象でした。
 監督は同性婚支持を表明しており、作品の中でも同性婚カップルが出てくるので、今まさに法制化に揺れる台湾において描きたかったテーマなのかもしれません。 
話の途中で本物の台北市長が市長の役でちょこっと登場していたり、過去作のキャストが出演していたりするので、詳しい人はその辺も楽しめるかもしれません。
 残念ながら私が見たのはゲストの登壇がない回でしたが、自分にとっての初日のラスト一本がハッピーな作品で、良い締めでした。

17440284_1037139869720451_1701869886_n.jpg『姉妹関係』ポスター

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↑トークの様子 左から司会のリム・カーワイ、トレイシー・チョイ監督、リン役のジェニファー・ユー、セイ役のフィッシュ・リウです

17440336_1037140403053731_106084065_n.jpgジェニファー・ユー

17440450_1037140516387053_942908821_n.jpgフィッシュ・リウ

17439459_1037140709720367_870406417_n.jpgトレイシー・チョイ監督

⑥ 『姉妹関係』
二日目の一本目です。あまり目にする機会のないマカオ映画。
 孤児院出身でマッサージ店で働き始めたセイは、姉御肌のリンと親友になる。リンはやがて父親の分からない子供を身ごもってしまい一度は堕ろそうとするものの、セイから二人でなら育てられる、私たちで一緒に育てようと言われ出産を決意。セイはこのままずっとリンと一緒にいたいと思っていたが…。
 主演のフィッシュ・リウが「来るべき才能賞」を受賞しましたが、マッサージ店のコスチュームがすごくかわいくて似合っていて、セクハラ的なサービスを要求されてもすぐに「もっとチップを稼ぐにはどうすればいいか」と順応していく姿を明るく逞しく演じていました。
 この作品はゲストに監督のトレイシー・チョイだけでなくフィッシュ・リウ、ジェニファー・ユーも来ておりとっても華やかでした。
 マカオ返還の日の熱狂ムードと裏腹にリンとセイが悲しく別れるシーンの対比について、「その後の中国とマカオの関係を意識したもの?」という質問が出ましたが、監督からは「ご想像にお任せします」との言葉がありました。個人的には特にそれを強く意図したわけではないように思います。
 息子のロクを通じて語られる、リンの「誕生日はいつもモンテの砦に」「そこが一番大切な人との思い出の場所だから」というセリフは泣けます。

17410138_1037143793053392_455936268_n.jpg『七月と安生』ポスター

⑦ 『七月と安生』
ラスト一本でした。これも『姉妹関係』と同じく女性同士の親密な友情を描いたものですが、時に激しく対立しながらも最後には相手のことがやはり大事だという関係性は『姉妹関係』とはまた違う激しさがありました。男性の登場で二人の関係性が変わってくる点は似ているかもしれません。
優等生の七月と自由奔放な安生。まったく正反対の性格ながら(だからこそ?)親友同士になった二人。やがて七月は蘇家明と恋に落ち、同じ大学に進学、安生はギタリストと一緒に故郷を飛び出した後流転の生活を続ける。その後再会を果たすも、価値観の違いや安生と家明の関係等を巡って次第に二人の仲は変化し…。
優等生に見えても自由への憧れや親や家明との葛藤を抱えて悩む七月と、やりたい放題で転落していくかに見えても心にはいつも七月を気にかけ、最後には自分の人生を掴む安生の対比が見ていて切ないものがあります。
基本的には劇中劇ともいえる『七月と安生』というネット小説に沿って話が進んでいきますが、その小説に描かれることのなかった真実が安生の回想の形で明かされて映画は幕を閉じます。
主題歌の『It's Not A Crime, Its Just What We Do』を歌うのはフェイ・ウォンの娘のリア・ドウ、劇中歌にはフェイ・ウォンの『浮躁』が出てきたりします。

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五藤利弘監督新作『被爆ピアノ』始動



長岡出身・五藤利弘監督は自身と人々の胸にある“故郷”を舞台にした青春映画をこれまで多く手掛けてきたのはご存じのとおりですが、それと並行しながら硬派なテレビドキュメンタリーを手掛けてます。
内部告発、薬物依存、不妊治療、住宅問題など社会的なテーマを扱っており、
その中で広島に原爆が投下された際、被爆したピアノを修復しコンサート活動されてる方をテーマにした『被爆ピアノ』を骨のあるドキュメンタリーを手掛けるフジテレビの「NONFIX」にて2009年放映されました。
ただし被爆ピアノの一人称で語るという大胆な試みで、その声を草村礼子さんが担当しており、充分に映画的な作品でもあったと記憶していますが、この時の取材をさらに膨らませて映画化を以前から企画、この度、広島の新聞にて映画化が発表されたので転載します。
五藤監督は昨年の茨城で『レミングスの夏』、山梨で『春待ちかぼちゃ』
来年は広島で『被爆ピアノ』、その間にもう一本、進行中の企画があるようで相変わらず精力的に活動してるようです。

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中国新聞 ヒロシマ平和メディアセンター

映画 被爆ピアノ物語 調律師・矢川さん題材 来夏撮影スタート 

17年3月15日

 日本各地で被爆ピアノのコンサートを開いている調律師で、被爆2世の矢川光則さん(64)=広島市安佐南区=の物語が映画化されることになった。来年夏から撮影、2019年の全国公開を目指す。矢川さんは「ヒロシマの願いを広げる新たな力になれば」と願う。(桜井邦彦)

 吉本実憂主演の映画「ゆめはるか」(14年)などで知られる五藤利弘監督(48)が手掛け、脚本も担う。09年、民放のドキュメンタリー番組で被爆ピアノを取材した際、矢川さんの「被爆者が高齢化して減っていく中、このピアノが時を超えて平和の尊さを伝えてくれる」との言葉に感動し、映画化を持ちかけた。

 現在、脚本を執筆中で、俳優を人選している。仮想の話を含む劇映画とし、五藤監督は「舞台は現代。若い主人公が被爆ピアノを通じて大切なものに気付いていく展開を思い描いている」と話す。制作費は企業、個人の協賛を募る。

 矢川さんは、爆心地から約2キロの舟入川口町(現中区)の民家にあったヤマハのアップライトなど、被爆ピアノ6台を修復し所有。01年に始めたコンサートは45都道府県と米ニューヨークで開催、計1500回を超える。

 ピアノはガラス片などによる無数の傷痕が残り、爆風のすさまじさを今に伝える。元の所有者との逸話もそれぞれにあり、児童文学作家の松谷みよ子さんらの手で絵本にもなっている。

 矢川さんは「惨禍を乗り越えて音色を紡ぐ被爆ピアノは、聴く人に生きる勇気を与えてくれる。映画を通じ、その輪がさらに広がってほしい」と期待する。

(2017年3月15日朝刊掲載)

http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=70285

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『戦場ぬ止み』 3月25日 DVD発売



昨日、異例の長期にわたる不当拘留をされていた山城博治沖縄平和運動センター議長が保釈されました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170318-00000029-ryu-oki

今月に入って海外の人権団体の批判を受けてか大手メディアもこの拘留に疑問を投げかける報道を行い注目が相次ぐ中でようやく保釈されました。ただし今朝のNHKニュースはスルー。

『戦場ぬ止み』を観て山城議長が徹底抗戦と節目を見て引き下がっていくなど、
現場の空気を敏感に読みながら仲間に指示していた姿、
そしてなにより国策にとってもっとも目障りな姿を見て不当拘留は見せしめではないかと思いました。
紛れもない人権侵害なのは確かなので、
3月11日の馬場秀幸先生の講演でも不当と強く言い放っていました。

その山城議長の姿を間近で目にしてた三上監督は
http://www.magazine9.jp/article/mikami/32402/
↑こちらで山城議長の魅力、中でも激しく対立する沖縄県警の署員からも慕われていたことを記し、
3月25日に発売される『戦場ぬ止み』のDVD特典で山城議長の未公開映像をまとめた25分の『不死鳥 山城博治』をつけるそうです。

“私は考えた。一つ、私にできることとして、博治さんの魅力を25分にまとめたVTRを作った。そして、今月発売になるDVD『戦場ぬ止み』の特典映像とした。すでにこの映画を見た人でも、未公開映像25分『不死鳥 山城博治』を見るために、また手に取ってくれるかもしれない。DVDなら、自宅でゆっくり何度でも見ることができる。誰かにあげることもできる。そういう場所に、ちゃんと正面から博治さんをとらえた映像を、置いておきたかった。そこには、入院する前のゲート前最後の日の映像から、退院して歌と踊りで迎えられた2015年9月20日の復活の日、正月の大演説まで、人間・山城博治の名シーンが詰まっている。私たち映画スタッフから博治さん救済のためにできることはこんなことしかないが、最大の愛を込めて作った。

 今、予約販売をネットで受け付けているので、予約だとずいぶん安く、3000円ちょっとで買える。沖縄の平和運動を誤解しているかもしれない人がいたら、ぜひ紹介してほしい。このマガジン9の読者はここで私の動画でたくさん見てくれているかもしれないが、いずれもニュースでは全く流れてないものばかりである。どんな思いで基地建設に反対しているのか、どんな人たちが毎日踏ん張っているのか。日当をもらっているとか、外国人ばかりとか、まったくのデマを信じ込まされる前に、映像を見てほしい。”

http://www.magazine9.jp/article/mikami/32402/

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-10-4523215141970

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