クニ子おばばと不思議の森

柴田昌平監督が演出したNHKスペシャルのドキュメンタリー番組
「クニ子おばばと不思議の森」がこの度、富山で開かれた世界自然・野生生物映像祭で
日本環境賞(Best Japanese Environmental Film Award)を受賞したそうです。
おめでとうございます!
http://www.naturechannel.jp/index.html
柴田監督作「森聞き」にも登場した宮崎県椎葉村で焼き畑を営む椎葉クニ子さんの足元から取材した番組です。
焼き畑というと教科書では海外で森林破壊とセットのようなイメージがありましたが、
“宮崎県椎葉村。その最深部の山奥に、今も夏になると山に火を放ち焼き畑を作る「おばば」椎葉クニ子さん(87)が暮らしている。焼き畑と言っても南米や東南アジアの大規模開発に使われている略奪的な焼き畑ではない。毎年焼く場所を変えながら少しずつ畑を作り、4年収穫したら放置して森に返す。そして30年周期で山全体を一巡する。それは森の豊かさを保つ営みであることを、かつては誰もが知っていた。”
↑作品解説にあるように
http://www.asia-documentary.com/works/kuniko_obaba.html
実は代々の知恵が積み重ねられ森を再生することを目的にした、
とても豊かで芳醇な栽培方式だと教えられた素晴らしい作品でした。
最初に放映されたのが2011年の秋、あの311から半年後でもあったので、
見ながらも原発の大事故という大惨事がどうしても離れられず、
福島だけでなく日本全土の作品に出てくる豊かな森に放射能が降り注いだことを思うと、
本当に取り返しのつかないことが起きたと実感してました。
しかし本作は大きな反響があり、その後何度も再放送されたようです。
またナレーションをかの菅原文太兄ィが担当。
しかもカタツムリの擬人化という難役でしたが、これが素晴らしくハマっておりました。
映画界に見切りをつけたと発言している兄ィが
あえて柴田監督たってのオファーを受けたことだけでも、特筆といっていいかと思います。
そしてもちろんクニ子おばばの愛嬌と人柄がほっこりさせてくれます。
すでに海外でも何度も賞を受賞しているようですが、
れに値する素晴らしい作品だと見た人は誰もが思うのハズです。
また宮崎駿監督作を想起させるという感想も聞こえ頷けるので、
すでにDVDも発売しており、子どもたちにぜひ見てほしいとも思いました。
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-94.html
↑こちらで紹介した柴田監督が演出した「栃尾の油揚げ」の番組名は『もういちど、日本』
5分のミニ番組なれど語りが松たか子ということは「新日本風土記」の繋がりだと思いますが楽しみです。
8月15日(木) 放映
Eテレ 午前5:55
BSプレミアム 午前7:10 午後4:50
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2013-08-15&ch=31&eid=10610&f=1852
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