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『第11回大阪アジアン映画祭』 映画祭巡礼記

S東京特派員の映画祭巡礼記。
今年も大阪アジアン映画祭に行ってきたので寄稿いただきました。
ありがとうございます。
しかしシュー・ハオフォン監督はなかなか一般公開されないのが残念です。

http://www.oaff.jp/2016/ja/

大阪アジアン映画祭の会場のひとつ、第七藝術劇場。
大阪アジアン映画祭の会場のひとつ、第七藝術劇場。

大阪アジアン映画祭は2010年から見に来ていますが今年は初めて前半での参加です。
大阪駅近くの高速バスの停車場から歩いて阪急梅田駅から十三駅へ。会場のある第七藝術劇場は駅から歩いてすぐでした。

1本目は韓国映画「豚のような女」。漁村を舞台に3人の娘が村でただ一人の青年を取り合うという話。
うーん楽しそうな感じなんですが。こちらの期待が悪かったのか。意外と盛り上がらず残念。

次は中国映画「師父」。
「刀のアイデンティティ」「ジャッジ・アーチャー」のシュー・ハオフォン監督の待望の新作。
期待通りこれは面白かったですねぇ。
アクション映画で描かれてきた武道家を歴史上の存在として再定義するかのようなリアルさ。
それとすっとぼけたユーモアが同居する独特な面白さは今回も健在。
流派の繁栄のために生きてきた男が見せる後半の闘いで今までにない感動的な展開も見せてくれました。

「見栄を張る」の舞台挨拶の様子。右端が藤村明世監督。すぐとなりが主演の久保陽香さん。
「見栄を張る」の舞台挨拶の様子。右端が藤村明世監督。すぐとなりが主演の久保陽香さん。

3本目もナナゲイで「見栄を張る」(藤村明世監督)。大阪アジアン映画祭はCO2助成作品の発表の場にもなっています。
若い女性のあせりみたいなものが描かれている作品で、和歌山が舞台ということもあり満員の盛況でした。
CO2は若手映画作家の登竜門的な役割をになっていると思います。

ここで移動して梅田に戻りシネ・リーブル梅田に。
「KISARAZU」(齋藤俊道監督)は実際に起こった中国から来た実習生が日本で受けた性的虐待を元にしたドラマ。
わずか7分の作品ですが衝撃的な内容でした。

「雲の国」のホン・シンヤオ監督。
「雲の国」のホン・シンヤオ監督。

台湾映画「雲の国」(ホアン・シンヤオ監督)は台湾から一番近い日本の島、与那国島のドキュメンタリー。
ドキュメンタリーといっても人間はほとんど登場せず出てくるのは馬・牛・ヤギなど。
監督によれば人間が決めた国境なんて意味がないということを表しているのだとか。
動物が写っているだけですがそこには政治的なメッセージが込められているのです。
ちなみにこの作品はTV番組だったのですが企画書とはぜんぜん別物になってしまったとのことです。

この日最後は「3688」。
ピンと来る人にはわかると思いますがいつもタイトルに数字がつくシンガポールのロイストン・タン監督の新作です。2013年に亡くなった台湾の国民的歌手フォン・フェイフェイ(ホウ・シャオシェンの初期作で主演作もあり)に捧げられた歌あり踊りありのノスタルジックで感動的な作品でした。
主演も歌手のジョイ・チョア。
母親を亡くし老いた父親との2人暮らしの主人公のいままでの人生が集約されるステージはもう涙涙。

翌日はまたナナゲイに戻りフィリピン映画「ないでしょ、永遠」(ダン・ヴィリエガス監督)。
主人公がシナリオライターで、自作の脚本が実は大学時代の元カレとの体験に基づくものばかり、ということがわかる前半の映画内映画的な話から偶然の再会を経て後半王道のメロドラマになる意外さ。でもしっかり泣かされました。

ドイツ・モンゴルの「そんな風に私を見ないで」(ウィゼマ・ボルヒュ監督)は大阪アジアン映画祭では珍しいアート系な監督の作家性を感じる映画。
それもそのはずで主演も勤める監督の映画学校の卒業制作作品。
逆に卒業制作とは思えないクオリティ。
見終わっても謎があり、心に引っかかる作品。
こういう映画も上映する映画祭なんですよね。
映画にはいろんな面白さがあるんだと教えられる気がします。

これでナナゲイを出て大阪駅前のブルク7に移動。
「ご飯だ!」はマレーシア・シンガポール合作ながら主演は香港俳優のチャップマン・トー。今回初監督でもあります。
監督としての手腕は未知数ですが中国市場から締め出されてマレーシアに活路を求めたチャップマン・トー応援企画かもしれません。映画の方は正直素直に楽しめたとはいえないのですが、これは私がマレーシア・シンガポール事情にうといためかも知れず、となるととにかくマレーシア映画を見続けて親しくなればもっと楽しめるはず。
なのでこうして実際の映画を上映してくれる映画祭の存在はありがたいと思います。
それは今回は見れませんでしたがベトナム、インドネシアなども同じ。
今後も継続して東南アジアの映画を紹介していってほしいと思います。

「フリーランス」ナワポン・タムロンラタナリット監督(左)と主演のサニー・スワンメーターノンさん。
「フリーランス」ナワポン・タムロンラタナリット監督(左)と主演のサニー・スワンメーターノンさん。


ブルク7はこの1本だけでこんどはシネ・リーブル梅田に移動。
ナナゲイと違い電車は使わずにすみますが歩くとけっこう距離があります。
タイ映画「フリーランス」(ナワポン・タムロンラタナリット監督)は今回の収穫。
仕事漬けのオタク青年と女医さんの恋というスクリューボール・コメディ。
私の好きなタイプの映画で大満足。主人公を演じるサニー・スワンメーターノンは役は不健康なオタクですが素顔はイケメン。
ゲストで本人が来ていて上映後に登場するともうみんなうっとり、って感じでした。
また女医役のダビカ・ホーンは「愛しのゴースト」の幽霊ヒロインの人。生きてる人間も魅力的でした。

フィリピン映画「眠らない」(プライム・クルズ監督)は2014年の大阪アジアン映画祭でグランプリだったフィリピン映画「SHIFT」と同じくコールセンターを舞台にした映画。
ただしこちらは不倫中のヒロインと妻子がカナダに移住している既婚男性が主人公で相手がいるのに恋愛は許されるのか?
というのがテーマ。
フィリピンの道徳観に対する批判の映画といえるかも。
そのあたりが面白かったです。

というわけで2日間で10本見ましたが大阪アジアン映画祭の今年の上映作品は全部で50本以上なのでほんの一部を見ただけ。ちゃんと見るには1週間ぐらい大阪に滞在しないとですが、それだけの価値はある映画祭だと思います。
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