長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

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故郷への道を教えて



「強烈だった。震えました。(敗戦直後の)あの時期に出す勇気があったからだと思う。監督は飛ばされたけど、自分の人生を賭けて撮った。明らかに米国の失敗を批判した映画だ。あの戦争でみんなが傷ついた」

マイケル・チミノ監督が7月2日に亡くなったと発表されました。
77歳とのことで意外と年を召してたと知りました。

もちろん映画史に名を残す名作で高倉健さんも生前、冒頭の賛辞を贈った『ディア・ハンター』が生涯の代表作。
逆に若くして『ディア・ハンター』のような名作を撮ったばかりに、
次作『天国の門』で歯止めが利かず、史上最低の失敗作と烙印を押されて映画会社を潰してしまい、
以後、鬼っ子としてハリウッドから追放の憂き目を歩むという不遇、まぁ映画会社を潰してしまったら仕方ないという気もしますが。

いづれにしても『ディア・ハンター』の監督の訃報は、あの時代に生きた映画ファンにとって大変重みを感じさせるものだと思います。

とはいえ担当者の世代は『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』!
『天国の門』で大失敗したマイケル・チミノに賭けた太っ腹プロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティス が
ベトナム帰りでギラギラしてたオリバー・ストーンを脚本家に起用し、
当時イタリアンマフィアを葬る勢いのチャイニーズ・マフィアに焦点をあて、
ゲスの極み刑事のミッキー・ロークと最初からアメリカとタメだとイキがる野心家のジョン・ローンが
ともに強烈なフェロモンを撒き散らし、どう観ても同性愛が隠れテーマではないかと思ったアクション大作。

とはいえテーマはタイトルにあるように現在へと繋がる中国パワーに85年の時点でハリウッドが着目しており、
ミッキー・ロークが白人社会からコケにされてるポーランド系のベトナム帰還兵という設定で
ベトナムの恨みをチャイニーズマフィア相手に晴らすという、かなり歪んだ側面があり、
中国人社会への偏見、差別に満ちた映画でもあるのですが、
それでもミッキー・ロークとジョン・ローンと当時まだ大作の“顔”でない二人を
見事に際立たせてたマイケル・チミノの手腕が存分に発揮され、
今でもレストランの一般市民を巻き込んでの大銃撃戦の影響下にあるアクションシーンが
時折、見受けられるので、この映画の影響は多大ではないかと思ってます。

昨年、五藤利弘監督短編映画特集のサブタイトルに
「故郷への道を教えて」とつけました。
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-886.html
理由は↑こちらにあるとおりマイケル・チミノの初監督作『サンダーボルト』の主題歌「故郷への道を教えて」からつけたものですが、思えば『ディア・ハンター』のクライマックス、デ・ニーロの前に現れ、地獄を目にしすっかり病んだウォーケンのコメカミに放たれた銃火とともに脳裏に過ぎったのは仲間と「君の瞳に恋してる」を歌い青春を過ごした故郷、まさに『故郷への道を教えて』ではなかったかと、哀切極まりない「Cavatina 」のメロディとともに思ったりします。
などと書いてて、やはり『ディア・ハンター』を人生をかけて撮ったマイケル・チミノに大きな敬意を。

Paul Williams - Thunderbolt and Lightfoot (Where Do I Go from Here)
https://www.youtube.com/watch?v=h2JRySPVol0
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