長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

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ジョージ・A・ロメロに



映画『桐島、部活辞めるってよ』の中でスクールカーストの最下層に位置する映画ヲタクの神木隆之介くんが夢見ていたのは自分が手掛けたゾンビ映画がジョージ・A・ロメロ監督の元に届くことでした。

ゾンビなどという人肉喰いの生ける死者たちが闊歩する地獄絵巻を撮りつづけていたジョージ・A・ロメロについて良識派は侮蔑の目線を送り続けていたでしょうが、その後のゾンビ映画を定義づけた『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(68)がグロまみれの低俗なホラー映画の体裁を借りながらベトナム戦争や吹き荒れてた人種暴動へのメタファーが込められていたと知った時に、担当者の映画を観る視線が変わったように思いました。

とはいえリアルタイムで見たのは『死霊のえじき』(86)からでしたが当時の究極のグチャグチャグログロシーンの中で知性を持つゾンビことバブとマッドサイエンティストの関係にどこか哲学的なものが込められてると確かに感じ、カルト的に盛り上がっていたジョージ・A・ロメロの名前が否応なしに刻み込まれたりしました。

それから約20年。格差社会を強烈に風刺した『ランド・オブ・ザ・デッド』で復活した際、本家本元のゾンビはサスガに違うはと感心しながら、自分の重ねた歳月とゾンビを照らし合わせながら見ると無理やりサバイバルするよりも感染してゾンビとして生きた方がイイのではないだろうか?
そんな常識人が聞いたらバカかと思うようなことを考えてしまわせるのが結局のところロメロの問いかけではないかと。

『桐島、部活辞めるってよ』のクライマックス。
人間をゾンビとして描き続けたロメロの志と同じく神木くんは自身の思いを歓喜とともに8㎜フィルムにゾンビ映画を刻んでましたが観ながら、こちらも興奮していたのはゾンビとロメロへの敬意をこのクライマックスに深く感じたからでした。
生涯ゾンビを撮りつづけていた巨匠へのオマージュとして本当に申し分ないクライマックスでした。

ジョージ・A・ロメロが77歳で亡くなったと訃報を知った時に思ったのは『桐島、部活辞めるってよ』は観たんだろうかと。
映画について教えていただいたお礼とおつかれさまでした。
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