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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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小林茂監督 『自転車』



少年

光る砂漠
影をだいて
少年は魚をつる

青い目
ふるえる指先
少年は早く
魚をつりたい

矢沢宰

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小林茂監督『自転車』の冒頭を飾るのが矢沢宰の一編の詩。
最も矢沢宰という詩人は若くして亡くなった見附の人だと後で知りましたが、
初めてこの詩人を知ったのはこの担当者はこの『自転車』ではなかったかと思います。

その後に小林監督の著作『ぼくたちは生きているのだ』の中で大きな影響を受けた詩人として触れています。

『少年』には目の前の魚に前のめりとなる少年の姿が描かれていますが、
映画『自転車』は札幌の学童保育つばさクラブの少年少女が前のめりとなって、まだ見ぬ世界へとペダルを漕ぎながら成長していく姿が生き生きと描かれています。

7泊8日の自転車旅行はおそらく様々なエピソードがあったと想像しますが、
それを30分の短編映画としてまとめるために小林監督がクローズアップしたのが、
12人の仲間のうち一人が体調不良でテントから朝、起きられないとなった時に、
少年少女がそれぞれ意見を出し合い、旅は続けるのか否かでディスカッションを重ねるシーン。
横道へ逸れそうになったら指導員の吉田泰三さんが軌道修正をし、それぞれの意見を仲間で聞き答えを導き納得しあう様子はとても大事なことがここに凝縮されているような気がしました。
ちなみに吉田泰三さん(愛称ゾウさん)はその後に『チョコラ!』のキャメラマンとして
小林監督の期待に大きく応えています。
そればかりかその後もケニアへと赴きカメラを回してると今年の「アフリカンフェスタ」で知りました。

そして担当者がこれまで観たドキュメンタリー映画のラストシーンの中で最も美しいと感じたラストシーン。
いわばこのラストシーンを今回観てただきたいために僭越ながら『自転車』の上映を小林監督に依頼したのですが、幾多の困難とペダルを漕ぐ疾走感の虜となった少年少女達の未来をまるで祝福するような希望あふれるシーンだと最初に観た時感じましたが、それは今も変わらずむしろ一層この困難な時代の中で見ると眩しく感じました。

小林監督自ら16mmキャメラをまわした作品で上映素材も16mmプリントがある筈で、今回DVD上映になるのは監督にとっておそらく不本意かと思いますが、それでも『わたしの季節』『チョコラ!』『風の波紋』へとその後の小林監督ドキュメンタリーに連なるような萌芽がここにあるので、この機に観ていただきたいと思ってます。

素晴らしい映画です。

"日本の子どもたち全員に観てほしいくらい。なかまと一緒に「食う・寝る・あそぶ」を最後まで真剣にやり通すことってありますか? 何か楽しいことや面白いことがありますか?なかまや友だちと失敗したりケンカしながらでも力を合わせたことがありますか?そして、あなたの希望は何ですか⁉︎
「自転車」を観ると「放課後」も「雪合戦」も観たくなる。21世紀をめざして疾走する子どもたちのロードムービー「自転車」。9/9(土)13:00〜アオーレ長岡シアターにて上映”
↑映画上映とともにトークをお願いした「小林茂の仕事」Oタスケ隊として監督をずっとサポートそてきた須藤伸彦さんのFACEBOOKより無断で抜粋。(すみません、当日よろしくお願いします)

13時~  小林茂監督「自転車」 (30分) 上映前に須藤伸彦氏(「小林茂の仕事」Oタスケ隊)トーク『自転車』(1999年 30分)監督・撮影・編集・ナレーター 小林茂
*学童保育所「つばさクラブ」の子どもたちが夏休みに北海道一周サイクリング旅行に出た。小学6年生12人が無心に自転車をこぐ。天候、体調、仲間の調子などを気づかい、旅を続けるべく知恵を出し合う。その真剣でのびやかな姿は、子どもたちの「生きる力」とは何かを問いかける。「放課後」「雪合戦」とともに、その後『こどものそら』としてまとめられた札幌の学童保育所を記録した三部作の1編。

●ながおか市民活動フェスタ‘17参加企画  『長岡監督短編映画特集+』
入れ替え制*10時より各上映作の整理券を会場にて発行します。
日時 9月9日(土)会場 アオーレ長岡シアター入場無料 (よろしければカンパをお願いします)
『長岡監督短編映画特集+』
10時30分~ 原田裕司監督 長岡・山古志ロケ映画「冬のアルパカ」 (30分)上映後、出演者の新潟県住みます芸人・大谷哲也さんの舞台挨拶
11時30分~ 東條政利監督「half awake」 (23分)
13時~  小林茂監督「自転車」 (30分) 上映前に須藤伸彦氏(「小林茂の仕事」Oタスケ隊)トーク
14時~ 五藤利弘監督トーク 20分 水元久美子さん(「春待ちかぼちゃ」脚本)、内藤忠司監督(「春待ちかぼちゃ」出演)も登壇予定
14時20分~ 五藤利弘監督 栃尾ロケ映画 「鏡」(12分)         
五藤利弘監督 「春待ちかぼちゃ」 (30分)
*予告なく変更になる場合があります。予めご了承願います。
主催 長岡アジア映画祭実行委員会!問 電話 09045204222
e-mail nagaokatsukurukai@gmail.com
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