入江悠監督 『ギャングース』

メチャクチャ面白かった。
入江悠監督の新作『ギャングース』を観終えてすぐの感想でした。
正直、主役の三人はよく知らないし、原作マンガも読んだことなく、
ただ入江悠監督の新作をたまたま映画の日にやってたので足を運びました。
担当者が自主映画時代の作品を観てて、
実際にお会いしメジャーに進出し成功を収めた監督で、
もちろん呉美保監督や真利子哲也監督、中野量太監督の大活躍を嬉しく思っているなかで、
そのなかでやはり『SR サイタマノラッパー』を手がけた入江悠監督には特別な作品のせいで思いも一際あったりしてます。
http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-720.html
『日々ロック』『ジョーカー・ゲーム』でメジャーに進出し、
『22年目の告白』の大ヒットを手がけながらも、
その地位に留まらず『ビジランテ』に続き犯罪モノを手がけた『ギャングース』は
犯罪者だけをターゲットにする“タタキ”を生業とする三人の若者を主人公に
全編ノンストップで疾走、躍動しグイグイと引き込まれていった傑作でした。
担当者は犯罪計画を練って実行するクライマックスに古いけどリアルタイムで観てない
『黄金の七人』を思い出してしまいましたが、
○○が盛大に舞うシーンの痛快さにやはり『黄金の七人』に繋がったりと。
とはいえ少年院で知り合った主人公三人の背景をかなりじっくりと描き、
娑婆に出てもそこは壮絶な格差社会が待ち受けて、
全編に漂うどんよりとした空気の中でじたばたのたうち回りながら
弱者でなく犯罪組織にターゲットを絞ってイケイケドンドンで大金をせしめて行くシーンに拍手を送り、
やがて当然のように滑り落ちてからまた再起を図るシーンの三人の絆の太さを観て
次第にこれはとてつもない傑作ではないかと身震いをしながら観てたら予想を次々とぶち破っていく様に、
やはりとんでもなく面白い映画じゃないかと。
思えば『SF サイタマノラッパー』も底辺でもがき続けてる若者に共感を持って描いてた入江監督は
さらにまた格差広がっていく現状にNOを突きつけながらメッセージを映画に託しているようで、
本作は作品の中で語られていた三者三様の落とし前が収集できておらず、
擬似家族を体現したあのコのとの再会も観たいので、ここはぜひ続編を期待してます。
裏社会のトップを潰したからには次のタタキのターゲットはこのどんよりした空気の発祥となってる
表を潰す展開になることを期待して。
入江監督はまた新作に入るようですが、また観終えて面白いと叫びたくなるような映画を楽しみにしています。
観賞後は当然のように牛丼屋に駆けつけました。
しかしタイトルはギャング映画と『グーニーズ』を掛けたものなのか当たらずとも遠からずという印象が。でもズでなくスだけど。
『ギャングース』は県内はTジョイ万代と上越のJマックスシアターで公開中です。
ただ映画の日は大抵1100円だと思ってましたが、Tジョイ万代は1000円なのでお得に思いました。
『ギャングース』公式HP http://gangoose-movie.jp/
スポンサーサイト
| 未分類 | 23:40 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑