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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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『記者たち』を観た後に

Shock and Awe

「政府が発言したら真実か問え」

http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-2266.html
↑こちらで紹介したロブ・ライナー監督『記者たち 衝撃と畏怖の真実』をシネ・ウインドで観てきました。

9・11同時多発テロで深いダメージを負ったアメリカ政府がビンラディンがいるらしいアフガニスタンを報復後、次のターゲットはイラクとの情報を得た弱小新聞社ナイト・リッダーの記者たちが地道な調査報道をへて「イラクは大量破壊兵器を入手」というアメリカ政府が口にするイラク侵攻の口実がデタラメと見破り政権批判の記事と併せて載せたものの、国民も政府や併合する大手メディアのイケイケムードに乗り世界中の反対を押し切りイラク戦争に突入。
結果として100万人のイラク人、3万5千人の米兵が死傷と両国に大きな傷跡を残したばかりか、ご存知のようにフセインをとっつかまえて死刑にしても内乱が収まらず泥沼の事態に。

映画は政府の欺瞞を暴くため裏取りに奮闘する記者たちと並行して、愛国心に燃え志願兵となりながらもイラクについた途端地雷によって重症を負い、車椅子生活となった黒人の若者を登場させ、彼の視点から戦争責任について問いかけます。
なぜ反対しなかったのかと。

冒頭の言葉はロブ・ライナー自ら演じたナイト・リッダーのワシントン支局長の言葉で
記者としての矜持を後進に伝え、「子どもを戦争に送る親の味方」として戦場に若者を派兵することに異を唱え権力に厳しいまなざしを向ける姿になんというか映画で久しぶりに理想の上司、なんてのを観た気がします。
今後はロブ・ライナーの代表作の1本に挙げていきたいけど最高傑作らしい『スパイナル・タップ』がまだ未見というのが悔やむ思いを。

しかし9,11後にアフガニスタン侵攻後、次はイラクというのは馬鹿げているというのが新聞記者共通の認識だったのが、あれよあれよと政府の情報操作とメディアの加担によって国民が支持してイラク戦争が始まったことがよくわかる映画でしたが、
これを観た翌日に我らが偉大なる安部総理がアメリカとイランの仲裁という能力以上の壮大な使命を胸にイランを訪問している最中にホルムズ海峡で日本船のタンカーが砲撃されてしまうという大事件が発生。
早速、アメリカ国務長官がイランに責任と名指しで非難。

タンカー攻撃、「イランに責任」
米長官「日本を侮辱」
https://this.kiji.is/512017234678842465

「政府が発言したら真実か問え」

ナイト・リッダーの記者たちは情報収集に動いていると映画を観た後なんで思いますが、
なぜか急にイランの名がここ最近、アメリカ政府から出てるのは、戦争中毒であるアメリカはそろそろウズウズしているのか、
今度始めたら日米の主従関係を思うと日本も参戦なんて悪夢のシナリオが容易に書けますが誰がペンを握ってるんでしょか。

安倍首相のイラン訪問は大きな前進、イランも高く評価=菅官房長官
https://jp.reuters.com/article/abe-iran-suga-idJPKCN1TF08Z

そしてイランの見解と真逆の評価を自賛する政府に対して日本の記者は突っ込まないのはもはやお家芸でしょうか。
『記者たち』はアメリカ政権からの視点でイラク戦争突入を描く『バイス』とともに6月28日までシネ・ウインドで公開です。
『バイス』も観ましたがこちらは正直胸くそ悪くなりました。

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*『共犯者たち』長岡上映会日時 6月28日(金)①15時~ ②19時~
19時の回 上映後  新潟国際情報大学国際学部 吉澤文寿教授講演
「映画で観る韓国民主化の系譜 たたかうジャーナリズムを考えるために」

会場 アオーレ長岡市民交流ホールA

主催 長岡アジア映画祭実行委員会!
電話 09045204222 e-mail nagaokatsukurukai@gmai.com
HP http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/
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