お楽しみはこれからだ

「普通の生活はない。人生は波乱だらけだ」
その昔、『ダンスウィズウルブス』の大成功によってハリウッドに再び西部劇が脚光を浴びたころ、
火付け役のケビン・コスナーが『ワイアット・アープ』を完成・公開する前に
B級だけど面構えが頼もしい面々が集まって「OK牧場の決闘」とその後を描いた
『トゥームストーン』が公開されました。
監督に『ランボー 怒りの脱出』のジョージ・P・コスマトスを起用しただけに
きっちりとツボを抑えたアクションも盛りだくさんで侮れない西部劇でしたが、
劇中に冒頭のとても印象に残った台詞があって脳裏にこびりつきました。
ただこれがカート・ラッセルが演じたワイアット・アープの台詞なのか、
ヴァル・キルマーが演じたドク・ホリデイの台詞なのか、
今となっては判断つかないのが情けないのですが、
何が言いたいかというとこの台詞が和田誠さんが当時のキネマ旬報に連載されてた
名著『お楽しみはこれからだ』でも取り上げられて嬉しかったことを、
本日の和田誠さんの訃報を知って思い出しました。
担当者がキネマ旬報を貪るように毎号読んでたころ、
和田誠さんは映画の名台詞を集めた『お楽しみはこれからだ』
その後に三谷幸喜先生との映画をめぐっての対談『それはまた別の話』の連載があって、
読みながら映画の見方についていろいろ教わり、
『トゥームストーン』のようなB級活劇でもきっちりと要となる名台詞に向けて
ストーリーとその背景について書き上げているところが名人たる由縁なんだろうと。
とはいえ和田誠さんといえば星新一先生の作品のイラストを手がけてたのが、
最初にその名を知って以降、映画監督としても超一流だったことは
何もこちらが言うことでもなく、だいたい和田誠さんについて書くのは僭越すぎると自覚してるのでこの辺で。
最後に『真夜中まで』で当時大ファンのミッシェル・リーを起用していただき、
そしてその他もろもろと教えていただきありがとうございました!とお疲れ様でした。
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