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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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しんゆりの『かけはし』



KAWASAKIしんゆり映画祭での『主戦場』上映中止が大きな波紋となっています。

奇しくもこちらで上映をしお招きをした『大地を受け継ぐ』の井上淳一監督は脚本を書いた『止められるか、俺たちを』が、纐纈あや 監督は『ある精肉店のはなし』が今年の上映ラインナップに入ってるため否応なしに注視し、『主戦場』上映中止を受けて非難と抗議の声を各自のFACEBOOKで記しています。
この件で今年大きな問題となった表現の自由がなし崩しに奪われていくことへの危機感からの表明なことは共通し、映画人としてこの問題に真摯に向き合ってることが痛いほどよくわかりました

井上淳一監督など若松プロダクションは『止められるか、俺たちを』『11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち』の上映を取り下げて別会場で自ら無料上映することに。

http://www.wakamatsukoji.org/

纐纈あや監督は『ある精肉店のはなし』を上映することに決めて
オープンマイクイベントの呼びかけ人の一人に名を連ねて参加、映画祭責任者側と面と向かうことにし、さらにこの映画祭期間中に『主戦場』上映が実現できるかまでを考えるそうです。

オープンマイクイベント:『しんゆり映画祭で表現の自由を問う』2019年10月30日(水)急遽開催決定
https://www.main.siff.jp/openmic?fbclid=IwAR1jMAAEzLdz5hkz5qXp-YQAVFmagNuGAzrY2k0Rv_lVFYOYeIBBFI9nrK4

いづれも映画祭のボランティアスタッフや観客のことを考えての苦渋の選択のように受け取れました。本気で闘っているんだと。

さらに映画祭で上映された『記者たち』の上映で当初はスケジュールの関係でキャンセルしてたジャーナリスト金平茂平氏が急遽参加し、『主戦場』上映中止に抗議。

慰安婦題材「主戦場」 上映中止は「知る権利の放棄」
https://www.kanaloco.jp/article/entry-204810.html?fbclid=IwAR0JxKEzNwKpfVGG6o58cf4mUBLMaHICiCS-3ef0vs2hu_-oCLKfLfmUozk

本日は是枝裕和監督も自作『ワンダフルライフ』の上映に際してやはり危機感から急遽参加したようです。
https://twitter.com/hkoreeda/status/1188956138898771968

配給会社 『東風』も声明文を発表しましたが
〈『主戦場』上映見送りについて、KAWASAKIしんゆり映画祭の見解〉に対して
facebook.com/shusenjo/ 

肝心のしんゆり映画祭代表のコメントや報道の問いに対してもあまりにも軽く危機感が感じられずにいます。

「『主戦場』上映見送りについて」
https://www.main.siff.jp/release

なんというか周囲がこれまでにない危機感から動いてるのに張本人は暖簾に腕押しというのか。
これで纐纈監督と面と向き合ったり、もしかしたら問い詰めにいくかもしれない井上監督の言葉に返答ができるのだろうかと。

まぁ、あまり人のことは言えませんが担当者はしんゆり映画祭というとまだKAWAKIが着く前には『掘るまいか』『1000年の山古志』を上映した映画祭という認識、というのも橋本信一監督がこの映画祭の第一回から実行委員として名を連ね必然的に先の二作も上映されたかと思うのですが、その活動の中で
中越地震直後に「がんばれ!山古志 新潟中越地震 山古志災害復興支援上映会」として『掘るまいか』を上映。
集められた義援金を山古志に寄贈したこともあり、映画祭を通しても支援活動に頭が下がる思いをしました。
http://www.siff.jp/siff2004/yamakoshi2.html

他にもしんゆり映画祭の特色のひとつでジュニア映画制作ワークショップとして中学生に映画制作の体験を支援。
この中から震災後の山古志の中学生たちが集まってチームヤマコシックスを結成し橋本監督はじめプロのスタッフが指導を受けながら山古志ロケ映画『かけはし』も制作。
『第13回長岡アジア映画祭』でも上映され、その際に橋本信一監督も舞台挨拶に参加し、山古志の中学生たちの誇らしげな姿を目にしてとても喜んでいたことが印象に残ってます。

http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-292.html

おそらく橋本信一監督がご健在で今もしんゆり映画祭に関わっていたなら、今回のような失態(あえて言います)は防げたハズです。

ただ唯一の救いは真剣にこの問題に悩み怒りながら対処する映画人の姿が見えたことでした。
そのうちの二人が長岡にお招きした映画人だったこともあって、これからも注視したいと思います。
願わくば分断などにならず連携となって、まさに「かけはし」となるような着地点に着きますことを。

こちらは反面教師にして『主戦場』はきちんと上映したいと思いました。

現在最も早いレポート↓
白石和彌が「主戦場」上映中止に映画人として抗議、緊急会見レポ
https://natalie.mu/eiga/news/353298

是枝裕和と井浦新が急遽登壇、上映中止騒動に意見「作り手に対する敬意を欠いている」
https://natalie.mu/eiga/news/353379

画像は『かけはし』撮影中のチーム・ヤマコシックス。
撮影を指導してるのは『掘るまいか』『1000年の山古志』、小林茂監督『風の波紋』、酒井充子監督『台湾萬歳』の撮影を手がけた松根広隆カメラマンです。
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