Maestro

7月6日に“マエストロ”エンニオ・モリコーネが亡くなりました。
幼馴染のセルジオ・レオーネ監督作『荒野の用心棒』から始まる数々のマカロニ・ウエスタンから『1900年』『天国の日々』『ワンスアポンアタイムインアメリカ』『ミッション』『アンタッチャブル』等の傑作・名作、
しかしチチョリーナ主演『エーゲ海に捧ぐ』はえちえちなラッシュを観て引き受けたというイタリア人らしいエピソードも大好きなんですが、
特に日本では『ニューシネマパラダイス』を手掛けたことで映画音楽の巨匠として別格の存在になったのではと思います。
市民映画館をつくる会で1990年12月14日に長岡市立劇場にて上映会を開いてました。
映画館に囚われた者たちが次々と不幸となり、
主人公トトも映画監督として名声を得ながらも決して幸せでなく、
街の思い出の中心だった映画館を最後に爆破してしまうという、
凄まじい終末を迎え、ほかにどうにかならなかったのかと思うほどでしたが、
これもモリコーネの音楽があってからこそ感動の名作として語り継がれているかと。
ただ今も釈然としないのはあの映画館の映写機が1台しかないこと。
担当者は長岡市立劇場やシネマチャオの映写機を触らせてもらったことがありましたが、
どちらも映写機は二台で、映画一本分は一台では上映できず、その度に切り替えを、フィルムのコマに黒い目印が出てから7秒後に映写機のボタンを推すと切り替えになり、
タイミングがズレるとコマが重なったり、空白ができたりとかなりハラハラしながら慎重にボタンを押したことがあるので、
映写機が1台なことにケチをつける訳でなく2台にして、この映写機のボタンを押すタイミングについてエピソードに入れれば、ウソが気になるよりも面白くなるのになぁ、と思ったりしてます。
ジュセッペ・トルナトーレ監督とはその後も『海の上のピアニスト』『マレーナ』の音楽を担当、
いづれも観に行ったらやはりモリコーネの格調高い旋律が残ったりしましたが、
解せないのは『遊星からの物体X』。
口に出してはいけないのかもしれませんが、
いつものジョン・カーペンター監督自ら作曲するお手軽なシンセサウンドにしか聴こえず、
ホントにモリコーネが作曲したのかと怪しんだら、
作ってもらった音楽が合わず、結局いつも通りカーペンターが自分で作曲した音楽に差し替えた、
なんて話がTLに流れてきて頷けるものの本当かなぁ、と思ったりします。
かのクェンティン・タランティーノ監督はマカロニウエスタンの大ファンで、
おそらくその流れでモリコーネに音楽を依頼したものの、
断られ続けていたのがようやく『ヘイト・フルエイト』で実現、
これでモリコーネは87歳にしてアカデミー賞の最優秀音楽賞を受賞というのはいい話です。
とはいえやはりモリコーネと言えば『ニューシネマパラダイス』
琴線に触れる珠玉の音楽を生み出してくれたマエストロに改めて深い敬意とお礼を。
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