香港製造

「映画祭の打ち上げで書店員です、と挨拶して隣に座って話を聞いてたんだよ
受賞まで長かったけど、本当によかったね」
こちらで紹介した↓馳星周先生『少年と犬』がご存じのように第163回直木賞を受賞しました。
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-2669.html
早速、お世話になってる文信堂書店で『少年と犬』を買い求めに行ったら、やはり品切れ。
これから増刷するだろうから、今月末に届くんじゃないかとのこと。
当時は書店員でしたが、今は店長なんだよなぁ、と思いながら
映画祭時の馳星周先生について話ができるのは間近でこの店長しかいないことに気づき、
それはそれで寂しいものだと思ったりしました。
直木賞選考委員・宮部みゆきさんの話
選考に際しては、委員の間でもすんなりと話がまとまった。馳作品は動物が出てくるが、涙を誘うようなあざとい作品では全くなく、“半グレ”や泥棒らも登場させ、人間の生態をうまく描写している。彼でないと書けない人物像が多かったという点で、彼の代表作と言ってもよいと思う。
https://mainichi.jp/articles/20200715/k00/00m/040/179000c
あの宮部みゆき先生が太鼓判を押すのを知ってさらに期待を抱きますが、
それにしても宮部みゆき先生、あんなに忙しいのに審査員までやってるのかと、そちらの方も驚きました。
画像は『第4回長岡アジア映画祭』で多忙な馳星周先生をお招きした際に上映した『メイドインホンコン』
リマスター版が最近、リバイバルされましたが残念ながら新潟県内は未公開。
1997年の香港返還時の出口無しのノーフィーチャーな青春像をザラついたフィルムに収めた傑作でしたが、
2046年まで香港の一国二制度は保証すると当時の中国政府は約束してたのが、
今年簡単に反故にされてしまい、映画の絶望はたぶん今とも繋がってるんだろうと。
馳星周先生は現在本作についてどう考えているのか気になったりします。
主演サム・リーは当時素人のスケボー少年だったのが、フルーツ・チャン監督に見出だされ抜擢、一躍新世代スターに躍り出ましたが、最近『淪落の人』に出てサスガにちょっとおじさんになってて互いの歳月を思ったりしました。
それを言うなら受賞で知った最近の馳星周先生の近影も年相応になってて、
かつて映画祭で金髪を続けて禿げたら剃ると言ってたことも含めいろいろ感慨深いです。
いづれにしても馳星周先生、直木賞受賞おめでとうございます。
『メイドインホンコン』公式HP http://mihk.united-ent.com/
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