李登輝 Lee Teng-Hui 1923年生まれ。中華民国・台湾の政治家。

李登輝 Lee Teng-Hui
1923年生まれ。中華民国・台湾の政治家。
台北市長、台湾省首席、副総統を経て、蒋経国総統の没後、後継者として中華民国総統、国民党主席に就任。その後、総統選挙の制度改革を行い、台湾の歴史上初めて直接国民により選ばれた国のトップとなった。それまで中華民国が掲げ続けてきた「反攻大陸」のスローガンを下ろして現実を直視し、憲法改正・戒厳態勢解除・国民大会解散・台湾省廃止などのさまざまの改革を実行、民主化・本土化を推し進めた。総統在任中、経済発展についても大きな成果を上げ、中華民国・台湾は急速な経済成長を遂げている。京都帝大(現京大)で農業経済を学び親日家でもある。2007年には、松尾芭蕉の「奥の細道」ゆかりの地として東北地方を訪問した。台北市長の時代に、郭茂林に台北信義区副都心計画を委託。その提案に基づいて台北市政府の副都心への移転を決断した。
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長岡アジア映画祭’14で上映した酒井充子監督作『空を拓く~建築家・郭茂林という男~』の公式サイトからプロフィールを掲載しましたが、これが李登輝氏の功績や日本との関係も含めて最もわかりやすいのではないかと思いました。
7月30日に97歳で亡くなった李登輝氏の波乱に富んだ人生は日本統治時代からの台湾の1世紀とまんま重なってしまうほどで、その生涯は一口で語れないほどですが、先のプロフィールを読むと現代史を駆け抜けた骨太の政治家だったことがよくわかります。
あれは『風の波紋』の撮影中の松根広隆キャメラマンと松之山の温泉に浸かってた時に
酒井充子監督の新作の撮影で台湾で李登輝氏を撮影したことを話し「とても精力的で元気だった」と。
その頃はもう総統を退任後、10年近くだったにも関わらず、
いわば枯れた印象もなくインタビューを撮影した旨を話してて
酒井監督の新作はどんな作品なのか当時はわからなかったけど、
ついに現代アジア史の大御所と言っていい李登輝まで登場するようになったのかと俄然関心を抱きました。
その作品『空を拓く~建築家・郭茂林という男~』は日本の高度経済成長の基盤となった都市計画に貢献した
台湾出身の建築家・郭茂林氏に焦点を充てた作品。
同郷の二歳年上の郭茂林氏に李登輝氏は台北の副都心計画を委託したこともあって、
映画の中で再会を喜び日本語で郭茂林氏の功績を讃えており、
互いの信頼関係が読み取れました。
思い返せば郭茂林氏の仕事と人柄を丁寧に納め、李登輝氏の姿と併せて、この作品をまた見返したい思いがします。
と同時にプロデューサーが長岡出身の方も含めて上映できて良かったと思う作品でした。
余談ですが現在は李登輝氏の弟子筋にあたり、
コロナ禍で成果を挙げて高い評価を得てる蔡英文総統が日本でも脚光を浴びていますが、
閣僚の有能すぎるIT大臣だけでも日本に期間限定でもいいからお仕事してくれないかとないものねだり。
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1968年(昭和43年)日本に初めて100メートルを超す「霞が関ビル」が誕生した。まだ高さ制限が31メートルだった1960年代前半、当時の三井不動産社長の命を受け、このビル建築チームのリーダーとして参加したのが郭茂林だった。「ひとりでは何もできない」。戦前台湾から上京し、20年近くも東京大学で建築を研究してきた郭は、その間に培った人脈をフルに活かして学会の権威や建築業界の精鋭たちの力を集約。そして過去だれも成し得ていない巨大プロジェクトに真っ向から立ち向かう。数知れない難関を乗り越え、高さ制限の法律改定、H型重量鉄骨の開発、各種建築新工法の考案などを実現し、日本初の超高層ビル建設を成功へと導いていった。
その後、浜松町の世界貿易センタービル、新宿の京王プラザホテル、池袋のサンシャイン60と、高さの記録更新を続け、日本を代表する超高層ビルを次々と築いていく。郭の活躍の場はビル単体にとどまらず、新宿副都心開発も手掛けた。だれに対しても臆することなく接し、プロジェクトが大きくなればなるほど、郭の存在感は増していった。
台湾生まれの郭は、台北駅前の新光三越ビルを自ら設計した。台湾を旅したことがある日本人なら、だれもが一度は目にするであろう超高層ビルである。そして、同郷の政治家、李登輝(初代台湾人総統)と共に台北市の都市開発にも尽力する。
郭は90歳を目前にした2010年秋、故郷への旅に出た。青春時代(旧制中学卒業まで)を過ごした台湾で何を振り返り、何を伝えようとするのか。仲間を信じることで国籍を問わず、だれからも愛されていた郭茂林の人生を追った。
『空を拓く~建築家・郭茂林という男~』公式HP http://www.sorahiraku.com/
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