fc2ブログ

長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

『瞽女GOZE』



『第14回長岡アジア映画祭』で『瞽女さんの唄が聞こえる』(伊東喜雄監督)
https://gozesong.wordpress.com/documentary/
という最後の高田瞽女・杉本キクイさんの日常と最後の瞽女旅を記録した作品を上映した際、
長岡瞽女を伝承する「越後瞽女唄・葛の葉会」の皆さんから瞽女唄を披露してもらおうと、
企画したところ高田も長岡も瞽女さんは同じだろうと浅はかなことを思っていたら
意に反して高田瞽女と長岡瞽女は全く別の流派でこの二派が同じ舞台上にあがるのは難しいと知って東奔西走、
「越後瞽女唄・葛の葉会」の方の多大なお力を得て
高田瞽女の映画上映と長岡瞽女の瞽女唄披露を実現できたことがあり、
http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-1121.html
その際に瞽女唄と小林ハルさんの生涯を齧ったこちらからすれば、
その小林ハルさんの半生を描いた『瞽女GOZE』の映画化は本来なら手放しで称賛するべきなものの、
思うことがあって出来ずおりました。

もう何十年も前に小林ハルさんを工藤夕貴が演じてカンヌ国際映画祭出品へ、と結局打ち上げ花火で終わった企画を忘れてれば良かったのですが、、、、

それでも黙殺できずに劇場へと足を運んで観賞。
映画は新潟県内の四季を贅沢に丹念に映して素晴らしく、
その中で繰り広げられる過酷な瞽女修行の旅に目を見張っていました。。
そして子ども時代のハルさんを演じた川北れんさんと鬼となった母親、中島ひろことの涙ぐましい葛藤は激しく胸を撃たれ、
若き日のハルさんを演じた吉本実憂さんが旅先の瞽女宿で綺麗な着物を纏い集落の人々が集まる中、瞽女唄を披露し大盛り上がりとなるシーンがとても良かったです。

『瞽女さんの唄が聞こえる』の中ではかつての瞽女宿で瞽女唄を聞いてた住民が口頭で盛り上がってたことを証言していましたが、それが映像となると確かに他に娯楽もないような田舎の集落で瞽女さんを心待ちにしていた人々というのが、このシーンでよく理解できました。

と、同時に余りにも吉本実憂さんが色香を匂わすので嫉妬した姉弟子から迫害を受け惨劇が、
となってましたがこれは迫害を受けたのは実話だけど、大変な痛みがこちらに伝わるほどキツイシーンととはいえ、
ここは実話なんだろかと。

結構名のある俳優さんが次から次へと登場し、
ハルさんの二度目の親方をあの小林綾子さんが好演しながらも、
最初の人間的すぎる癖のある親方を演じた富樫真さんって『犬、走る。』の富樫真さんだと知って大変感慨深く思いました。

確かに”GOZE"と英語表記しなければならないほど瞽女さんを知る人も少なくなった中で、
小林ハルさんを主人公に瞽女文化に脚光が当たるのはとてもイイことで製作して良かったと思うようになり、
先行公開された県内ではヒットとなってるようですが、これから全国公開されてどのような反響を呼ぶのか気になったります。

ちなみに映画ではラストに本物の小林ハルさんが唄うシーンが登場し、まさに圧巻の一言、これぞ魂の人生ブルースだよと。

ハルさんの名言「良い人と歩けば祭り悪い人と歩けば修行 」
まさにそれは人生です。

『瞽女GOZE』公式HP https://goze-movie.com/

スポンサーサイト



| 未分類 | 22:24 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

TRACKBACK URL

http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/tb.php/2731-c7398194

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT