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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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勝手にしゃべりやがれ!



井上 主人公の転向の過程がよくわからない。短編ほどでない。
森   シングルマザーと出会って、どうして変わったのか弱い。
白石 短編の方がキレが良かった。
荒井 面白くない。更生話しかならない。ヒロインのどこに惚れたか描かれてない。

http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-2752.html
↑こちらに書いた”ミニシアター押しかけトーク隊 「勝手にしゃべりやがれ!」”の一席づつ空いてるとはいえ満席となったシネ・ウインド編。
荒井晴彦監督、森達也監督、白石和彌監督、井上淳一監督の4氏が
『SKIN/スキン』の上映後にZOOMでスクリーンに映し出されてのリモートトークはのっけから映画へのダメ出しとなり、
特に荒井氏の饒舌ぶりが際立ち、
「彼はなぜ彼女が好きになるのか?恋愛映画の基本がない」と小気味よくバッサリと斬ったのは、
その前振りに「美男美女が説明なくて惚れあうのは映画の約束事」という旨を話したのでなるほどと。

ついでに自身が脚本を手掛けたにっかつロマンポルノについて
「お客さんがあそこは勃たなくて、席を立つ」というのは大笑いしました。

『SKIN/スキン』はマンソンファミリーの比じゃない白人至上主義の差別主義者の共同体に育てられた、
やさぐれた主人公が三人の子持ちのシングルマザーとの出会いから過酷な足抜けをするというドラマで、
彼の運命を変えるのが絶世の美女でなく肝っ玉母さんというのがまさに肝に思いましたが、
彼がなぜ彼女に惚れるのか、省略でなくここは肝心なので4人の映画人が揃って疑問を呈し、
テーマについても森監督の
「差別はいけない、それを観客にどう伝えるのかがメタファーで
『スキン』はストーリーを追うのに精いっぱいで膨らんでない」
というのが最もに思いました。

とはいえこの時代にこの題材が映画化されることは価値があることは確かで
翻って日本映画はなぜ社会派の映画が少ないのか?
という井上監督の問いについて各自が唱えた持論も聞きごたえがありました。

白石 大坂なおみさんにがっかりした人は映画に行かない。
森   お客さんが変われば映画も変わる。

白石監督は先の都議選に桜井候補が18万票も得たことに驚愕したことをあげ
「『スキン/SKIN』のコアな差別主義者の周囲にいるような同じ思想を持つのが18万人」と。

荒井監督は最近乗ったタクシー運転手が露骨に韓国への差別を話したエピソードを語り、
それについて「日本は韓国を植民地にして言葉や名前を奪った」ことを話すと
「日本人じゃないのか」と言われ、それがもう50代の運転手だったと。

森監督は差別について「アメリカの場合はわかりやすいが、日本はわかりづらいからより陰湿」
いづれにしても「歴史を知らなければ」

「歴史を知らなければ」というのはこの日に来た誰もが感じたと思う、
差別やヘイトが横行する世界に対峙する最も有効な心構えではないかと。

サスガだと感心したのがやはり荒井監督が締めのように
『灰とダイヤモンド』『地下水道』とアンジェイ・ワイダ監督の代表作のラストシーンを挙げて映画にはいろんな見方があると、
それについてもやはり「歴史を知らなければ」と受け取りました。

ついでに荒井監督は某有名アーティストのコンサート後に楽屋へ安倍総理が訪れ、
一緒に記念撮影したと知ると、そのアーティストのCDを全部捨てたと話すと館内から拍手が。
誰とは書きませんが、自分はみゆき様のファンで良かったと。

正直、荒井監督というか荒井先生は気難しい巨匠というイメージが先行しているので、
今回、まるで講義のように映画の見方を冗談も交えて教えてくれたのは、参加して良かったと思いました。
無論、森、白石、井上と忖度なき各監督の考えも楽しくも参考になりました。

あとあとNetflixについての考察も興味深かったです。

それにしてもどうやら『SKIN/スキン』は短編の方が面白いとのことで、こちらを今度探してみようかと。
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