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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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『れいわ一揆』 原一男監督



「奇跡のような楽しい撮影だった」

シネ・ウインドで公開が始まった『れいわ一揆』の原一男監督が駆けつけて4時間もある作品の上映後、
さらに約1時間もトークを行い大変お得な時間となりました。

こちらはやはり『ゆきゆきて、神軍』のイメージが強烈、
あの日本軍の亡霊のような狂気を持つ奥崎健三と映画で取っ組み合った鬼才というイメージで勝手にコワい人だと思ったら、
登場した原監督はもんのすごい楽しそうに映画を振り返って語り、そのギャップにまずこちらは驚きました。
映画の中でも再三、インタビューアとしての原監督の声が聞こえ、
それは相手に丁寧にこちらの意図を伝える本当に穏やかな声で、
実際の原監督もそのままと言っていいほど、よく現場で鬼になる監督がいると聞きますが、
楽しく撮影をしていたという通り、現場でもこんな感じだったのではと。

撮影や編集についてのイロハをお客さんに優しく伝えるのは
映画学校の先生の講義を聞いてるような口ぶりもあって、
なんだか勝手に怖い鬼才というイメージを持ってたのが申し訳なく思うほど。
もう75歳だそうですが、とてもそうには見えず若々しかったです。
ともかく意外に映りました。

映画は昨年の参議院選挙で大旋風を巻き起こしたれいわ新線組の選挙活動を記録。
まず、候補者が語る言葉を記録することを心掛けたと語るだけに、
濃すぎる各候補者がこの“狂った時代”のなかで民主主義について各々の言葉で語る場面、
ともかく候補者たちがいい面構えで語るのを見てるだけでも、この“狂った時代”のなかで救いに映る気が。

中でも女性装で過ごし馬とともに選挙活動をする東大の教授だというやすとみ歩候補に密着、
民主主義とはまず「子どもを守る、子どもの夢を叶える」を第一に掲げる氏の演説は、
非常に論点が整理されて聞いてて分かりやすく、
よくネットで目にする山本太郎氏より敢えてこのやすとみ歩候補に的を絞ったのは正解に思いました。

やすとみ氏は辺野古まで選挙活動に行き、
そこでは三上智恵監督作で目にする山城博治氏が相変わらずアジってて元気そうで良かったです。
確か『標的の島』で倒れかけ、その後に長期に渡って不当に拘留され、
釈放後は結構やつれてたのにが嘘のようにイキイキしてて、これは不死身じゃないかと。
さらに沖縄では山城氏以上の傑物に会ったりと、やはり沖縄は深すぎます。

あと障がい者の方が何名も登場し、それぞれコミュニケーション方法が違うので、
編集で端折るのは簡単だけど、あえて何を伝えたいのかじっくりと耳を傾けるための間が重要なので、
そうはしなかったと監督は語り、
確かに重度の障がい者の方に介助者がかなり時間をかけて意思をくみ取り、
それを伝える場面をカットで割らずに映し、
ここは大変ズシリと胸に響きました。
やはりこういったところが鬼才なんだろうと。

ご存じのように、この参院選で二議席を獲得、まさにれいわ旋風を巻き起こしましたが、
今年に入ってコロナ禍の影響もたぶんあって失速してるように見え、
特に山本氏の都知事選出馬はやはり迷走ではないかという気もしますが、
客席にはれいわ新選組の支持者も観に来てたようで、
監督は「奇跡のような楽しい撮影だった」と強調し、
一年前の熱かったことを振り返れる意味でれいわにとってもいい記録ではないか、などと話し
実は、、、と続編も構想していることを明らかにしていました。
でもその続編を実現するには結構、製作費がかかるとも話してましたが。

ちなみに新作の『水俣曼荼羅』はすでに完成してるようで来年の後半に公開予定でこちらは6時間の長さになると。
この日の溌剌した姿を見ると、制限なしにこれからも活躍しそうで頼もしい限りでした。

あと奥様の小林佐智子プロデューサーは市民映画館をつくる会の時に
お世話になった故・中沢さんの学生時代の親友だったそうで、
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-197.html
こちらも初めてお会いし中沢さんのことを話したら喜んでいただけて良かったです。

『れいわ一揆』は12月11日までシネ・ウインドで公開。
7日、8日は原監督のトークが。
『ゆきゆきて、神軍』は8日と10日に上映し、
8日にはこちらも原監督のトークがあります。
詳細はシネ・ウインドまで。電話0252435530
シネ・ウインド公式HP https://www.cinewind.com/

『れいわ一揆』公式HP http://docudocu.jp/reiwa/
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