Tiny Dancer

2月2日に個性派俳優のフィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなりました。
冷酷な悪役や心優しきゲイ、孤独な変態などわりと癖のある傍役として活躍していた印象が強かったと思います。
個人的には「マグノリア」の献身的な介護師が割と狂騒的な群像劇の中でとても良かったです。
「カポーティ」でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、
俳優として頂点に立ちながらもヘロインに溺れ中毒となってたようで、
ハリウッドの闇をまた垣間見るようにも思いました。
市民映画館をつくる会は2001年7月8日に長岡市立劇場にて
「あの頃、ペニー・レインと」の上映会を開いてます。
15歳でロックライターの仕事をしてたキャメロン・クロウ監督の自伝的な映画で、
ロックバンドのツアーに取材のために同行した少年が成長していく姿を描く青春映画の傑作でした。
ただし、あんまりお客さんが入らなかった悔しい思いもありますが、
この中でフィリップ・シーモア・ホフマンは名のあるロック評論家として登場し、
少年に「ロックと人生」を教え導く指導者として出番は短いものの強い印象を残してました。
この映画で今も思い返して大好きなシーンが
ツアーバスのなかで誰ともなしに口ずさんだエルトン・ジョンの「Tiny Dancer」を、
メンバーやグルーピー達が声を合わせて合唱となるシーン。
疲弊し不協和音が奏でられたメンバー間の不仲を一掃してしまい、
社会のはみ出し者たちが互いを信じあえる存在だと納得させるに十分な選曲でした。
いまだに忘れずにいます。
ロック評論家を演じてたホフマンはこんなロックの夢だけでなく厳しさも痛感していて、
少年を導いてたようで、そんなふうなことを思い返して、
フィリップ・シーモア・ホフマンを偲びたいです。
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