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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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「証言 沖縄スパイ戦史」を読み終える

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軍隊が来れば必ず情報機関が入り込み、住民を巻き込んだ秘密戦が始まる。

↑この一文から始まる三上智恵監督の著作『証言 沖縄スパイ戦史』をようやく読み終えました。

映画版でまとめた記録からさらに追加で取材を敢行した労作、
生存するかつての護郷隊隊員である少年ゲリラ兵の貴重な証言、
今や90歳近くになっており、それまで語りにくかったことも含めて三上監督ならばと託すように。

しかし三上監督は取材を経て彼らを率いた二人の陸軍中野学校出身の護郷隊隊長の生涯を追っていくうちに、
まだ20代前半ながら過酷な使命に翻弄され、戦後は亡くなった部下達のために
毎年沖縄慰霊を欠かさなかった隊長達にシンパシーを感じていく様がスリリングに感じたりと。

さらに映画にも実名で登場した住民を虐殺した3人の軍人の生涯も追っていき、
そこに至る背景を綿密に描きながら、軍隊と戦争の本質を炙り出し、
様々な事実を挙げていきながら、
「軍隊は住民を決して守らない」という警鐘を今の時代に激しく鳴らしていきます。

今は老女となったスパイ疑惑をかけられた若き日の女性が、
虐殺をしていた青年将校に抱いてた恋心をこの本で読み取り、
ここは映画では描かれなかった側面でもあるので戦時下の非常事態にあっても、
否、非常事態だからこそなのかと思いを馳せたりと。

何しろ分厚い一冊なのでとてもここではまとめきれませんが、
『標的の村』『戦場ぬ止み』『標的の島』と現在進行形の基地問題を映像で記録しながら、
沖縄でおきた秘密戦の重い扉を開いていくという丹念な取材を平行していたこと、
それが決して過去の話ではなく今と地続きなことを立証したことに改めて深い敬意を。

https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/1011-d/
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