Jean-Paul Belmondo

『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』とゴダール先生のヌーベルヴァーグ代名詞2作に主演していたジャン=ポール・ベルモンドが、
自らスタントも果敢にこなすアクションスターだと教えてくれたのが町山智浩先生が編集者時代に手掛けたムック本「このビデオを見ろ!」で最初に捲って紹介されてた『リオの男』、ベルモンドの魅力について語ってたのは大森一樹監督。
ゴダール先生からド・プロカの活劇にメルヴィルのフィルムノワール、トリュフォーの恋愛映画まであらゆるジャンルをこなし、
例えばジャッキー・チェンはド・ブロカに出演してもゴダールには出ないだろう、という旨で語ってなるほどと。
町山先生のテロップでスタントマンを使わない体を張った真のアクションスターとしてバスター・キートン、スティーブ・マックイーン、ジャン=ポール・ベルモンド、そしてジャッキー・チェンの名前を挙げて、(もちろん今はそこにトム・クルーズが入るハズ)当時ジャッキーに熱を上げていた担当者はブルース・リーの後継者というだけでなく、これらの偉大な俳優の系譜にジャッキーが連なることを知って余計に熱があがった次第です。
と、書きながらもリアルタイムで観たベルモンド主演作はアラン・ドロンと『ボルサリーノ』以来共演した『ハーフ・ア・チャンス』。
ヘリコプターからの縄梯子にお約束のようにベルモンドはひょいひょいと登ってアクションスターの片鱗を見せつけながら、
それとは別に『ボルサリーノ』をリアルタイムで観ていた当時の映画ファンは
皺くちゃになって久しぶりに登場した二人の映画スターの姿に自分が重ねた歳月に思いを馳せていたであろう、
映画ファンも映画スターと一緒に年を取ると当たり前ながらも実感し、妙に感慨深く思いながら観ておりました。
今年、シネ・ウインドで江戸木純先生が仕掛けたジャン=ポール・ベルモンド傑作選が上映され、
ジャッキーが自作の参考にしたと思われる『恐怖に襲われた街』を観賞。
次から次へと唖然とするほど過激なスタントを決めながらも、どこか熱さ控えめでクールにこなしており、全編に漂う70年代の空気感と相まってなかなか渋いアクション映画だなと思いながら観てました。
たまたまベルモンドの誕生日に入場したせいなのか記念にポストカードが配られ、日本のファンに向けたベルモンドのメッセージがあって、あっ元気でいるんだと思っておりましたが。
いづれジャン=ポール・ベルモンド傑作選2を上映するでしょうから、その際は未だ未見の『リオの男』と『カトマンズの男』を最優先で。
とはいえやはりベルモンドを一番に想起するのは『勝手にしやがれ』のカッコ良すぎるブザマなラストシーン。
喧嘩別れしたというゴダール先生と仲直りしたのか気になりますが、
たぶん我が国が高倉健さんが亡くなった時のような喪失感にフランスは包まれてると思い深く敬意をこめて合掌。
https://belmondoisback.com/
スポンサーサイト
| 未分類 | 23:59 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑