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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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『ビヨンド・ザ・マット』



昨日、紹介した「BRUTUS」のドキュメンタリー特集をその後、読んで気づいたのは、
劇場公開作以上に最近、配信された作品を中心にチョイスしてるんだなと。
よって「スポーツ」というジャンルがあったとしても『狂猿』とともに紹介してほしいと思った『ビヨンド・ザ・マット』の出る幕はないと思い、それではと昨年のコロナ渦のFACEBOOKで流行ってた「7日間の映画チャレンジ」に担当者も参加した際に書いた『ビヨンド・ザ・マット』を紹介します。

主役の一人“テキサスの荒馬”テリー・ファンクは現在認知症に苦しんでるそうで、
かつて大きな声援を送ってたこちらとしては切ない思いです。
『狂猿』の葛西純は少年時代に全日本プロレスを見に行きブルーザー・ブロディに衝撃を受け、
まさにハートを撃ち抜かれてプロレスに目覚めたそう、
新日よりも全日派だったそうで、テリー・ファンクも好きだったと。
50歳過ぎてデスマッチに活路を見出し、若手にチャンスを与え“リビング・レジェンド”とリスペクトされたテリーのファイトは狂猿の今後の指針になるんじゃないかとも思ったりします。

ついでに「プロレスはスポーツなのか?」という問いに
実話の映画化『グラン・マスクの男』からファイトマネーを孤児院建設に費やす神父兼レスラーに扮したジャン・レノの台詞
「プロレスは神聖なスポーツだ」を引用させていただきます。

12月26日『狂猿』長岡上映会
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-3186.html

新型ウイルスで先行き不透明な映画界、新作が次々と延期となっていくなかキネマ旬報は月刊誌としてしばらくやり過ごすのか?
と同時にプロレス界は無観客配信試合を行う余力は今後あるのか疑うなかで週刊プロレスの行方も気になりますが、そんななかで思い出すのが『ビヨンド・ザ・マット』
アメリカンプロレスの裏側を赤裸々に描いた問題作というより、「レスラーが痛めつけられ流してる血は本物だ」に焦点をあわせたドキュメンタリー映画。

ガチンコの総合格闘技が発展していく中で次々とプロレスラーがかませ犬のように玉砕されてた頃、プロレスファンだけに悔しかった思いと同時に改めてプロレスというのは攻めるとともに「相手の技をいかに受けるか」が重要なんだと気づいた次第でした。

本作は“受け身”、それは流血も含めて相手の技を受け痛い目にあうことを信条にし職業に選んだプロレスラーが身体だだけでなく心も痛めてる様を収めたガチンコな人間ドラマ。

引退と復帰を懲りずに繰り返して”テキサスの荒馬”から“リビングレジェンド”としてレスラー、ファンから尊敬を集めるテリー・ファンク。
ヤバい観客が集まるインディーズ団体ECWで実際の奥さん、娘さんが見守る試合でトップロープの倍は高いラダーの最上段からヨロヨロしてムーンサルトプレスを自爆してしまうのは思わず悲鳴が。

かつては全米最大のプロレス団体WWEの人気レスラーからコカイン中毒で没落、相棒のニシキヘビとともに(なんのことかは見てください)ドサ回りレスラーに落ちぶれてしまったジェイク・ロバーツ。

そして怪奇派ながらあらゆる必殺技を受けまくってWWEのチャンピオンとなったミック・フォーリーの素顔は大変な家族思いの愛妻家で子煩悩というリング上のギャップが紹介された後のクライマックス。
今を時めくロック様(現ドウェイン・ジョンソン)との大一番のタイトルマッチにその家族を招待。
その目前でロック様に椅子でボコボコに殴られ大流血、奥さんも幼い愛娘も間近で見て悲鳴を挙げ、ついに会場を後にしてしまう一部始終を収めてたシーンが物凄く、このシーン普通にWWEのテレビで見てたらエンターテイメントのプロレスだけど、そこにご主人や父親が滅多打ちにされてリアルに泣き叫ぶ家族の姿を捉えたらドキュメンタリーになってしまうのか、などと映像論にまで思いを馳せてしまいました。

しかしこんな鬼畜なことをさせてるのは誰だという憤りもWWEを率い、かつて不動産王トランプをもリングに上げた“闘う経営者”ビンス・マクホン自らリングに立って流血しながら、試合後にミック・フォーリーと「It's a show biz」(仕事だよ)とだけ答え握手を交わす姿に互いに真のプロフェッショナルを見る思いが。

本作を元ネタにミッキー・ローク主演の『レスラー』が作られたのも有名で、そう見るとリングにしがみつくしかないジェイク・ロバーツがぎこちなく娘と久しぶりに再会する場面はまんま『レスラー』であります。

プロレスに関心の無い方こそ観てほしいけど、この文章では力及ばず。
それでも老いを自覚しながらラダーの最上段からムーンサルトプレスで顔面から自爆してしまうテリー・ファンク、あるいはニシキヘビとともに車で全米をさすらうジェイク・ロバーツ、そんな姿を想像・共感できる方に観てとまでは言わないけど、こんな因果な稼業を選んだ男たちについて伝えたいという思いがあったりします。
己の身体を傷つけ全ては歓声を送る観客のためにと、
無観客試合が続く今のレスラーは本当に辛いだろうと。
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