祝島

"「中越大地震はじめ数々の天災に見舞われたこともあり、防災の意識が高いように思います」という長岡市に対する評価は間違っています。
長岡市の原子力防災ガイドブックの「まずは屋内へ避難」というのは、言い換えると、500マイクロシーベルトの空間線量になって初めて、郊外へ避難できるということを意味しています。これは、国の指針に基ずいたものです。つまり「被ばくしますが我慢しましょう」ということを行政が強制するということです。これでは、自主避難者の悲劇を再び繰り返すことになるし、行政が強制するわけですからもっとひどい。
被ばくしないで避難することはできるのか、という一番大切な問いがガイドブックにありません。過酷事故では、被ばくせずして避難することなどできないということをテレビ会議は教えているのではないでしょうか。
49時間の記録を読むと東電が放射能の拡散予測をしている場面がありますが、住民の避難に活かしませんでした。この意味を考える必要がありますね。 ”
↑以前、長岡市が発行する原子力防災ガイドブックについてこのブログで紹介したところ、
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-316.html
以上のコメントが書き込まれていました。
名前を読んであの金子さんからかと納得しました。
担当者はちょっとほめ殺しの意味で書き、最後の一行で疑問を述べたつもりおりましたが、
金子さんはやはり剛球で書かれてました。
2010年の夏、
市民映画館をつくる会の時に映画「祝の島」上映実行委員会主催の
「祝の島」上映会に協力したことがあり、
その会の実質的リーダーが金子さんで、
反原発運動にずっと身を投じてたという雰囲気を醸し出し、
大変な博学で勉強になったという思いを持ちました。
そして「祝の島」の舞台となる山口県の祝島では80年代初めから、
上関原発の反対運動が島のおばちゃん達を中心に展開され、
いわば反原発運動のシンボルであることも初めて金子さんから聞かされました。
今思えばそんなことも知らなかったのが恥ずかしいですが。
「祝の島」公式HP http://www.hourinoshima.com/
金子さんは「東電テレビ会議 49時間の記録」上映会にももちろん参加し、
白石さんにも上映後に質問と意見を述べており、
それならばこのブログに原子力防災ガイドブックへの疑問を
とても大事なことなので書いてもらえないかと依頼したところ承諾いただき、
5回ほど寄稿いただくことになりました。
「祝の島」は2010年の作品で上映会もこの年に開かれ、
翌2011年の福島第一原発の大事故で祝島もこの作品も脚光を浴びておりましたが、
面白いと思ったのは鎌仲ひとみ監督の「ミツバチの羽音と地球の回転」も祝島で撮影、
それとほぼ同時期に「祝の島」も撮影されながら、
両者はほぼ顔を合わすことはなかったそうです。
それはそのままこの二本の作品と監督の方法論の違いではないかと興味深く
「祝の島」長岡上映会の後に監督を囲んだ懇親会で感じていました。
http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-985.html
http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-986.html
「祝の島」に続く纐纈(はなぶさ)あや監督の最新作「ある精肉店のはなし」も大好評のようで
新潟では4月19日よりシネ・ウインドで公開されるようです。
「ある精肉店のはなし」公式HP http://www.seinikuten-eiga.com/
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