長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

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第9回大阪アジアン映画祭 後編 映画祭巡礼記

昨日に続いてS東京特派員の『第9回大阪アジアン映画祭』レポートです。

http://www.oaff.jp/2014/ja/index.html

「ブルー・ブースタマーンティー」ポスター「ブルー・ブースタマーンティー」

「ブルー・ブースタマーンティー」フィリピン映画。ミコ・リヴェロ監督。
この映画は日本人にはなかなか興味深いのではないでしょうか。元ネタは日本の特撮ドラマ、「戦隊もの」です。フィリピンから日本に出稼ぎに来た主人公が仕事先を首になり、友人のつてで撮影所の美術のバイトをするようになり、いろいろあった後TVの特撮番組のスーツアクターとして活躍するようになるというコメディ映画。ありえない設定ながら無理を承知でフィリピン人の主人公に戦隊もののヒーローをやらせたいという熱意が伝わってきます。チープすぎる特撮もギャグになっていていいです。ただ主人公の境遇の描き方ががけっこうリアルで厳しい現実を反映しているのと、あまりこの「特撮ドラマのヒーローになる」ということが主人公の救いになっていないので全体としてちょっとバランスの悪いものになっているように感じました。低予算映画なのに日本ロケもしているし、主人公と家族の絆などは感動的だったので見て損のない映画だとは思います。

「アニタのラスト・チャチャ」ポスター「アニタのラスト・チャチャ」ポスター

「アニタのラスト・チャチャ」フィリピン映画。シーグリッド・アーンドレア・P・ベルナード監督。
今はフィリピンの女性軍人として生活を送るアニタが回想する少女時代の年上の女性に対する淡い恋の思い出。同性愛を題材にした映画ですが少女と成人女性の年の差カップルというのははじめて見ました。まだ子供なのでアニタの一方的な片思いですが…何回も出てくる妄想シーンが笑えますし、村ののどかな生活、軍人の夫を亡くし、娘をひとりで育てる母親と村のおばさんたち、アニタの友達のコメディ・リリーフ演技もたのしかったです。ただ、けっこう笑える語り口ながら冒頭の現代のシーンとは対照的に過去の場面はあまり自由な生活ではなかったことがちらちらと感じられるつくりなのでそう単純な映画ではなかったようにも感じました。
この映画はスペシャル・メンションに選ばれています。

「2014」ポスター「2014」ポスター

「2014」インドネシア映画。ハヌン・ブラマンチョ、ラハビ・マンドラ共同監督。主人公は高校生のリッキー。父親は大物政治家で大統領候補。家庭を顧みない政治家の父親を嫌っていたが、その父が殺人事件の犯人として逮捕されてしまう。リッキーは事件を調べるうちにインドネシアの大統領も動かす闇の権力の存在が明らかになっていく…という政治スリラー。主人公が高校生だからか影の権力者とかまるで劇画のようなストーリーですがインドネシアではこういう政界を舞台にした映画はめずらしいようで、まずはそのチャレンジ精神を買うべき映画。敵組織の凄腕の殺し屋と事件を捜査する女性刑事との格闘アクションもたっぷりでこれはやりすぎと思いますが観客を楽しませようというサービス精神の表れといえると思います。タイトルは2014年の大統領選挙から。

「越境」香港映画。フローラ・ラウ監督。カリーナ・ラウは富豪の夫を持つ夫人。チェン・クンはその家の運転手。運転手は本土の人間で香港に通っている。運転手の妻は第2子を妊娠中でこのままでは多額の罰金を払わなくてはならない。一方夫人のほうは夫が帰らなくなりやがて自分がまったく無収入状態であることがわかる…異なる理由ながら経済的に追い込まれた雇い主と使用人。このふたりがまったくお互いの立場に理解を示さず、最後の最後になるまで相手の苦境を想像もしないという孤独な人間なのがすごかったです。ラストシーンのあと、なにもかも失ったと思えるもののこのふたりは立ち直っていくのではないかと感じさせる終わり方にギリ希望を感じましたが、きびしいまなざしを感じさせる映画でした。撮影はクリストファー・ドイル。これも映画の内容にあった透明感のある映像ですばらしかったですね。またカリーナ・ラウは夫に頼りきりで自立してない中年女性をその人そのもののように感じられる自然な演技でこれもよかった。最優秀女優賞も納得の名演でした。

大阪アジアン映画祭は東京とも福岡ともまた一味ちがう大阪ならではの作品選定というのも見えてきてその存在感を増している気がします。
来年もまた3月に開催されると思いますので暖かくなった時期に大阪観光も兼ねて映画祭に行くというのもいかがでしょうか?
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