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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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『空を拓く 建築家・郭茂林という男』



先日ウィルながおかのミーティングがあり、
参加者は8人ほどでしたが、映画祭の宣伝もついでにやろうとしたものの、
手元には「わたしの季節」と「空を拓く」のチラシしかなく、
コピーをして配った後に、
小林監督作「わたしの季節」の企画取材としてクレジットされてる、
酒井充子という人が、その後に監督したのがこの「空を拓く」です、
と繋げて宣伝しておりました

まず「空を拓く」というタイトルに惹かれた本作。
日本の高度経済成長期を建築の分野から支えてたのが台湾人という興味深い事実を取材したドキュメンタリー。
霞ヶ関ビルをはじめ超高層ビルを手がけた郭茂林(かくもりん)という建築家の生涯を追いながら、
彼の人たらしとも言える魅力もあわせて迫っています。

取材者として声が聞こえる酒井充子監督が明らかに魅了されていることがわかりますが、
当時の建築業界のインテリ達を集めまとめ束ねることが出来たことが、
本作を観てまず実感できました。
それほどこの郭茂林という人は魅力的に映り、
この閉塞感漂う時代に空を切り拓いた男の人生はとてもまぶしく映ります。

辛うじて最晩年の郭茂林に取材しキャメラに記録でき、
こうして作品として世に出ることは幸運にも思いました。
そうでなければ高度経済成長を支えた台湾人の話など知らないままでした。

本作を観た後、霞ヶ関ビル、世界貿易センタービル、京王プラザホテル、池袋サンシャイン60、新宿副都心と
この建築家が手がけた超高層ビルや都市開発に足を運んで、
業績を偲んでみたいという思いにとらわれたりと。

酒井充子監督は「台湾人生」「台湾アイデンティティー」と魅了された台湾をテーマにドキュメンタリーを撮り続けてる方。
その取材の経緯でおそらく出会ったであろう郭茂林の人生をつぶさに見つめて深い敬意を感じさせてくれる作品です。

ちなみに撮影を手がけた松根広隆キャメラマンはこれまで酒井監督の作品のほかに
橋本信一監督が山古志で撮影した「掘るまいか」「1000年の山古志」
そして小林茂監督の最新作「風の波紋」、さらに五藤利弘監督のテレビドキュメンタリーの撮影も手がけてる方。

また高木章プロデューサーは長岡出身などと、
何かと長岡にも縁のある映画ともいえます。

『空を拓く 建築家・郭茂林という男』 は11月2日17時より、

上映後に酒井監督と長岡造形大学で建築を教えている渡辺誠介教授の対談もありますのでぜひご期待ください。

『空を拓く 建築家・郭茂林という男』
2012年/日本/85分/日本語/BD/カラー/
監督 酒井充子 /撮影 松根広隆/編集 糟谷富美男 /企画 加藤美智子/プロデューサー 高木章 栗原謙
出演 郭茂林 李登輝 ほか

制作・配給 株式会社FLACOCO/製作委員 田代實範 鳥羽展維/製作 著作 配給 特定非営利活動法人ベーシックライフインフォメーション協会 郭茂林ドキュメンタリー映画製作実行委員会

1968年日本に初めて100mを超す「霞が関ビル」が誕生。まだ高さ制限31mだった1960年代前半、このビルの建築チームのリーダーとして参加したのが郭茂林(かくもりん)だった。東京大学で建築を研究してきた郭は、この巨大プロジェクトに精鋭たちの力を集約し成功へと導く。その後日本を代表する超高層ビルの高さ記録更新を続け、副都心の開発も手掛けた。プロジェクトが大きくなるほど郭の存在感は増していく。台湾生まれの郭は同郷の政治家、李登輝と共に台北市の都市開発にも尽力。仲間を信じることで皆から愛されていた男の人生を追う。

酒井充子 映画監督

1969年、山口県出身。慶応義塾大学法学部政治学科卒業後、北海道新聞記者を経て2000年からドキュメンタリー映画、劇映画の制作、宣伝に関わる一方で台湾取材を開始する。小林茂監督のドキュメンタリー映画『わたしの季節』(04)に取材スタッフとして参加。台湾の日本語世代に取材した初監督作品『台湾人生』(09)に続き、2013年に『空を拓く-建築家・郭茂林という男』、『台湾アイデンティティー』が相次いで公開された。著書に「台湾人生」(2010年、文藝春秋)がある。2014年晩秋、韓国の国民的画家の妻だった日本人女性を追った『ふたつの祖国、ひとつの愛-イ・ジュンソプの妻-』が公開予定。

公式HP http://www.sorahiraku.com/index.html

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