脚本監督作『花蓮~かれん~』上映に寄せて 五藤利弘監督 後編

三浦貴大さんが演じる主人公の青年は、実家のレンコン農家を継ぐか、今の仕事を続けるか漠然と悩みながら暮らす。これは新潟のコメ農家の長男と同じような悩みだと思います。
僕も農家の長男だったので、その想いを投影させました。
貴大さん自身が学生時代この地域の近くに住んでいたとのことで、想いを込めて演じて下さいました。
三浦貴大さんの父親役は『この空の花』にも出演していた大林宣彦さん作品常連の三浦景虎さん。『けさらんぱさらん』でも主人公の父役を演じて頂き、「長岡アジア映画祭」にも以前ご一緒頂いています。『スターティング・オーヴァー』でもある衝撃的なシーンに出ていますのでぜひご注目下さい。
母親役で出演頂いた円城寺あやさんは「伊参映画祭」の打ち上げでお話しさせて頂いたご縁で出演頂き、富士山・河口湖映画祭の短篇『ブーケ~a bouquet~』にも主演頂いています。
主人公・カレンの父役で出演頂いた中泉英雄さんは「長岡アジア映画祭」実行委員長の菅野さんのご縁、そして、カレンの祖父役の飯島大介さんは太田隆文さんからのご縁です。
飯島さんには『スターティング・オーヴァー』そして、春撮影の新作にも出演頂きました。
主人公の家はロケハンで巡って見つけた趣のある立派なお宅。急なお願いにも快くお貸し下さった元レンコン農家のお宅です。こちらは“朝日の将軍”木曽義仲の末裔とのことで、また驚きました。地元のレンコン業者のご協力も頂きリアリティを出すことが出来ました。
同級会で友人が集まるお店は、この映画をつくった方のお店。行方市の霞ケ浦沿いに佇む趣あるログハウスづくりのお店なので探してみるのも楽しいかもしれません。
『ゆめのかよいじ』で印象的な友人役で出演頂いた日置かやさん、『鐘楼のふたり』で主役のひとりを演じてくれた佐久間麻由さんの役も見所です。
『スターティング・オーヴァー』『鐘楼のふたり』でも印象的な役で出演頂いている生島勇輝さんもこの作品が初めてでした。
他にもお伝えしきれないぐらいに沢山の方々からご縁を頂いている作品です。
「長岡アジア映画祭」で11月3日に上映頂くこの作品を観に足を運んで下さった皆さんにここでお伝えしきれなかったエピソードやご縁のお話しをさせて頂ければと思っています。
お相手下さるのが、長岡ロケなび代表の渡辺千雅さん。長岡ロケなびの皆さんには『モノクロームの少女』『ゆめのかよいじ』撮影でお世話になり、また、昨年は「長岡ロケ地映画祭」で『ゆめのかよいじ』を上映下さりました。渡辺さんとは地域における映画の可能性などをお話しさせて頂けたらと思っています。
最後に、『モノクロームの少女』『ゆめのかよいじ』を形にすることが出来た要素のひとつとして、映画祭実行委員長の菅野勝一さんが色んな方をご紹介下さったご縁が繋がっていったことが大きいです。
その菅野さんが大切に育ててようやく今年開催となった新生「長岡アジア映画祭」には、僕も特別な想いを抱いています。
故郷が被災した中越地震から10年目の今年、この映画祭に参加させて頂くことが出来るのはとても意義深いです。
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『花蓮~かれん~』 11月3日12時10分~
2014年/日本/99分/日本語/BD/カラー/英題“KAREN”
(C)「花蓮~かれん~」製作委員会
脚本・監督 五藤利弘
出演 キタキマユ 三浦貴大 浦井なお 三浦景虎 円城寺あや 生島勇輝ほか
東京の大学を卒業後、実家のある茨城の地方都市で設計士として建築会社に勤務している27歳の周平。家業の蓮根農家を継ぐかどうか、将来に迷いながら、日系タイ人ホステスのカレンとの出会い、幼馴染みの女性との再会で揺れていく。茨城の美しい風景を舞台に将来に惑う青年とルーツ探しにきたタイ人女性の淡いラブストーリー。栃尾ロケ映画『モノクロームの少女』『ゆめのかよいじ』と古里映画を手掛ける五藤監督の新たな1作。
予告編 https://www.youtube.com/watch?v=vAK1trR6Lpc
『スターティング・オーヴァー』 11月1日19時30分~
2013年/日本/84分/日本語/BD/カラー/英題 “Just Like Starting Over” R-15
脚本・監督 五藤利弘
出演 片山 享 成澤優子 日高ゆりあ 生島勇輝
配給 アートポート ?2013娯楽TV/ひかりTV
洋子(26)と太郎(26)は、慌ただしく引っ越しの準備をしていた。 高校2年の時につきあい始め、二人では東京で一緒に暮らし始めた。10年の時が流れ、お互いの気持ちにも変化が見え始め、太郎の心は別の女性に移り、そして二人はついに別れる事になってしまう。一緒に荷物を片付ける中、ついつい昔話をしてしまい、なかなか先に進まない。 「それぞれの愛があり、それぞれの再出発があります。 もしかしたらあなたは違う再出発を選ぶかもしれない。 でも、彼らが選んだ再出発は…。-----五藤利弘」
五藤利弘 長岡市出身
日本シナリオ作家協会著作権委員会委員
フジテレビ「ザ・ノンフィクション」「NONFIX」や日本テレビ「NNNドキュメント」「news every.」特集などドキュメンタリー番組や報道番組などの企画、構成、演出、プロデューサーとして活動。
一方で脚本家、映画監督として活動。
映画 『ゆめのかよいじ』『モノクロームの少女』『スターティング・オーヴァー』
『雪の中のしろうさぎ』『フェルメールの憂鬱』『花蓮』
『ブーケ~a bouquet~』『鐘楼のふたり』『ジョフクの恋』ほか
脚本監督最新作『愛こそはすべて』10月公開 DVD11月発売予定
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