長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

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Farewell My Concubine



菅原文太兄ィの追悼の中で「仁義なき戦い」が12月13日より
T・ジョイ万代新潟の「新・午前10時の映画祭」で公開されると知り、
それでは今は何が上映されてるのかと思ったら、
「さわば、わが愛 覇王別姫」と知って駆けつけました。

1994年に市民映画館をつくる会主催で長岡市立劇場で上映した作品なので深い思い入れがあります。

監督 陳凱歌、脚本 李碧華、製作 徐楓、音楽 趙季平、撮影 顧長衛
出演 張國榮 張豊毅 鞏俐 葛優

当時、この漢字を並べるだけで中国語圏映画のファンは興奮していた重厚なメンツ。
そして久しぶりに観ましたが当時以上に熱く観賞していたのは、
ワンカット、ワンカットが手加減なく紛れもなく歴史に残る名画を味わっていたからではないかと。

激動の中国近代史に翻弄される京劇役者の大河ロマンは
中国という大国が成り立っていく中で多くの犠牲者を出したこと否応なしに作り手は非難し、
それはクライマックスの文化大革命で紅衛兵に詰問され追い詰められる三者が
互いに愛し合うもの達が憎しみと裏切りという最も醜悪な姿を晒すことで、
政治的にタブーな文化大革命に切り込んで見せた覚悟を思い知らされて圧巻でした。
当時よりもこのシーンが切実に思ったのは、
現在の空気がこの当時の密告、監視を奨励する中国社会に近づいてるようにも感じたことは、
今日、施行された特定秘密保護法案と無縁でないように思います。
杞憂ならばいいのですが。

自身が紅衛兵で映画監督だった父親を糾弾したという苦い体験を持つ、
チェン・カイコー監督の文革時のメタファーにも読める、
過酷な少年たちの京劇修行時代のシーンも含めて、
国家に翻弄された当時の作り手の思いが爆発したようなエネルギーを
終始感じた濃密すぎる映画体験でした。

と、同時に一人の映画作家の頂点だと否応なし感じたのは、
「黄色い大地」「子供たちの王様」と同じく文革の過酷な体験をフィルムに込め、
前衛として世界に説いて問うていたのが、
「さらば、わが愛 覇王別姫」で堂々たるエンターテイメントとして大成功した後、
本作に並ぶ映画を撮れずにいるチェン・カイコー監督の下降線を辿っていく
現在の姿に否応なしに残酷なものも感じました。

市民映画館をつくる会ではチェン・カイコー監督と縁があり、
「北京ヴァイオリン」「花の生涯 梅蘭芳」といづれも長岡市立劇場で上映会を開き、
いづれもよくできた感動作とは思うものの、
「さらば、わが愛 覇王別姫」に比べると抜け殻のような気もしてました。
最も比類なき名画を撮っただけで映画作家は幸運なのかもしれませんが。

そしてスクリーンに艶めかしく現れる張國榮。
相手役の張豊毅が同性愛に理解がないことを不満に漏らしてたそうですが、
その観点から観ると確かに張國榮にとって不本意に映りました。

美しい姿のままで人々の記憶に残ろうとした張國榮の姿をスクリーンで観れたこともとても感慨深かったです。

あと上映館が一番小さいシアターだったことで改めて長岡市立劇場の大スクリーンに映る「覇王別姫」を思い返していました。

「さらば、わが愛 覇王別姫」は12月12日までT・ジョイ万代新潟の「新・午前10時の映画祭」で上映しています。
http://asa10.eiga.com/2014/cinema/408.html

しかしこの前年のカンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作は「ピアノレッスン」と「さらば、わが愛 覇王別姫」で
続けさまに市民映画館をつくる会は上映会を開いてたことは当時のパワーを感じました。
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