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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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必ず映画の力で世界は平和になるから



「彼女はね、箸の持ち方の上げ下げから教えられた時代の映画の人なんだよ」

3月14日 高田世界館にて開かれた「転校生」上映とともに開かれた大林宣彦監督講演会。
主催者の方のご厚意をいただき懇親会にも参加させていただきました。
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一体自分は大林監督、そして恭子プロデューサーにお会いするのは何度目になるんだろうか、
と数えてみたりしましたが、折々にいろんな思いを抱きながら目の前に現れる監督だと思い返してました。
確かにこの監督の作品を観て自分は救われた時があったハズ、しかし…

市民映画館をつくる会のときには大林監督作の上映会を何度か長岡市立劇場で開き、
この前の「故郷は緑なりき」上映会の前に35mm映写機が動いたのは
4年前に「ふたり」「なごり雪」を上映した際でその時は3,11を経て「この空の花」の撮影前に意気込みを
大林監督自身に語っていただいたので、
自分は長岡ロケ映画の「故郷は緑なりき」を
その長岡市立劇場の映写機を使って上映したことを伝えようと思いました。

まずこちらをうっすらと覚えてくれてた恭子プロデューサーに
この前の大林監督作以来、35mmで上映会を開いたこと
上映したのは長岡・柏崎でロケしたモノクロの佐久間良子さん主演作を、
長生橋が出てきたら客席がどよめき、映画は皆さんとても喜んでいただいたこと、
自分もこんないい映画だとは思わなかったとお伝えしたら
「とても観たいわ、この話は監督にもしたの?」
と大林監督に話を振っていただきチラシを熱心に見始め、
冒頭の佐久間良子さんについて話した後に、自分もぜひ観たいと。

こちらは今までに何度か目にしたことはあったものの、
膝を交えて自分の思いを話したことなど初めてであったので、
「転校生」はもちろん、その後の講演会もやはり素晴らしく、
それらを含めて一映画好きだった頃、大林映画に救われていた頃の自分に確かに戻って、
素直に感激をしておりました。

たぶん講演会も時間をオーバーしたと思いますが、
この懇親会も参加者一人ひとりと熱心にお話をし耳を傾け、
上越の映画好きの人たちに信頼を寄せ気分が良くなったのか、
宴の最後の締めの挨拶を監督にお願いをしたところ、
延々とお話をし、それがまたみなとてもイイ話(監督の記憶力というのは大変凄まじいものが)だったのですが、
特に印象に残ったことは50代に黒澤明監督の「夢」のメイキングを撮影した際に、
間近で目にした巨匠のエピソード。
中でも「夢」で削られた世界中で兵士同士が手にした武器を捨て互いに抱き合い平和を喜び合うという挿話について、
そんな小学生みたいな話をクロサワに撮らせるなと周囲の声が大林監督の耳にも届いたそうですが、
それを受けて巨匠は「これを観た10人に1人はこの方がいいよ、と思うよ。それだと100人に10人、1000人に100人で世界中の人が観ればその中の多くの人がいいと思ってくれる…」

巨匠の理想と平和について一途な思いをうかがわせてくれるエピソードですが、
その流れで黒澤監督は大林監督に
「必ず映画の力で世界は平和になるから」と思いを託したそうで、
それを受けて大林監督はこの場で
「映画を使って世界の平和をつくる」と。
黒澤監督の遺志を受け継いだ大林監督さらに若い監督達にも思いを託すことを熱心に話し、
参加者はひたすら聞き入っておりました。
と、同時にやはり大林監督の話は全て書ききれないと。

今回、高田世界館、上越映画鑑賞会の皆様などともお話しさせていただき、
とても有意義な時間となりました。
皆様、どうもありがとうございました。
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