『戦場ぬ止み 辺野古・高江からの祈り』

三上智恵監督がウェブマガジン「マガジン9」に連載された
「三上智恵の<辺野古・高江>撮影日記」をまとめた一冊。
http://www.magazine9.jp/category/article/mikami/
『標的の村』公開後から『戦場ぬ止み』に至るまでの辺野古を中心としとして
政府の基地政策の横暴に抵抗する人々、いわば民主主義を取り戻すために闘う人々を取材。
2014年、沖縄では名護市長選、県知事選挙、衆議院選挙と立て続けに民意は辺野古移設へNOを突きつけたものの、
その民意をとことん踏みにじる政府。
「標的の村」でも示された、いったいこの国はどこに目を向けてるのか、
人権をないがしろにされることを自分のことして考えれば、
ここに登場する闘いの最前線に身を置く人々への関心がより深く高まる気がしました。
-物量、人員、年月、どれをとっても、なりふり構わず牙をむく日本政府。
なんとしてでも辺野古の海に、軍港を備えた新しい基地を造りたいのだ。
その沖縄だけに見せる政府の恐ろしい顔を、全国のみなさんはどこまで知っているのだろうか。-
辺野古で抵抗する有名なおばぁがいるらしく、
沖縄戦で火炎放射器に焼かれたというすさまじい体験を持つだけに、
その言葉と行動にひたすら頭が下がり、
彼女の背景を知ってる監督だからこそ、中立公正など鼻っから持ち合わせず、
抵抗する側に立って取材を続ける三上監督の憤りが伝わってきます。
-「ようやく戦争のない島になったんだよ」
この一言を、1945年に別れた家族や友人に届けたいとがんばっている方々は沖縄に大勢いらっしゃる。-
終戦70年だけど、まだ戦争は終わってない。
映画とともにお勧めしたい一冊です。
それにしても収められてるカラー写真の辺野古の珊瑚の美しさといったら。
ここを潰して埋め立てようなどと、いろんな利権が絡んでるのでしょうが率直に罰当りにしか思えません。
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