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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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小林茂監督 『私のドキュメンタリー映画人生』 - 企画展- 三条と映画 



- 企画展- 三条と映画 にて小林茂監督の講演が開かれたので足を運びました。
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-920.html

撮影した「阿賀に生きる」から初監督作「放課後」以降の全作を予告編などの映像、
「ちょっと青空」は全編を流して最新作「風の波紋」まで振り返った二時間半。
休憩時間もあったとはいえ、
これまで結構、小林監督の講演に行きましたが、こんなに長い時間は初めてでした。

まず企画展の趣旨である自身が産まれ育った三条の旧・下田村の思い出。
特に鮎と一緒に泳いでたという五十嵐川の川遊びの思い出が「阿賀に生きる」に繋がり、
その豊かな自然での生活と体験が「風の波紋」に繋がっていくのだと思いますが、
それが今回映像で全作を続けて観ていると、
それぞれの作品が線で繋がっていることが見えてきました。
小林監督は映画は出逢いと言ってましたが、
確かにそれは頷けると同時に、
何が映画つくりと繋がるのか、縁を小林監督はとても大切にしてるのだろうと思いました。

と、同時に最近、よくお話されてる自身の父親の思い出。
働き者の父親がお酒が入ると変わる姿に兵隊として赴いた中国の体験に思いを馳せてから、
今の日本の危険な空気に警鐘を鳴らしました。

今夏の"平和の水 献水式”での小林監督の痛切なメッセージを思い出してました。
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-849.html

そして「風の波紋」の流れで撮影した現地の姿を見てきて“過疎”や“限界集落”という言葉が行政の欺瞞に満ちた言葉として怒り、
それがこの40年、50年の中でいかにしてつくられてきていたか、
この国を憂いながらも、
「風の波紋」で印象深く登場する農村に嫁いだ若い女性、
そして農村で生きていく若者たちの姿の実例を示し大きな期待を寄せて講演を閉めました。

この日は長岡造形大学の担当者がお世話になってるビューラ先生が、
大学でドキュメンタリーを学ぶ学生たちを連れてきていましたが、
こんな若いときに小林監督の話を聞けるとは、なんというか羨ましく思っておりました。

とはいえ小林監督の波乱にとんだ映画人生はやはり二時間半でも収まりきれるわけでもなく、
おそらく自身の故郷である下田村に思いを寄せただけに、まだまだ話したりないように思いました。

- 企画展- 三条と映画 は小林監督も全面協力しており、
「阿賀に生きる」の撮影に使用した貴重な16㎜カメラも展示されています。
企画展は10月29日まで三条市立中央図書館で開催されています。
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