土徳 ~焼け跡地に生かされて~

明日は広島に原爆が投下されて68年目。
「延安の娘」「蟻の兵隊」の池谷薫監督の父親は広島で被爆をしたものの、
父親はずっとそのことについて黙っており、池谷監督が高3の時に初めて知らされ、
なぜそんな大事なことを言わないのかと、激しく責め立てたそうです。
後遺症のことを考えて黙ってた父親、今なら気持はわかり責めたことを悔やむ息子。
お互い親子だから踏み込めない葛藤を抱えたのだろうと想像します。
この池谷監督の葛藤を読んで想起したのが「第8回長岡アジア映画祭」で上映した
青原さとし監督の「土徳 ~焼け跡地に生かされて~」でした。
父親と衝突した家を出た青原監督が病に臥せたことをきっかけに家に戻り、
父親の姿をキャメラに撮り、原爆投下とその後の広島の復興の証言を記録していきます。
“人はいつか自分の足元の原点を見すえないと一歩も進めないときが来るのであろうか。広島、原爆、寺の息子、病気の父。これらを手繰りよせるプロセスは苦しくも、幸せな発見がある。気管切開した父が一語一語息子に語る姿は美しい。青原監督の新しい旅立ちを体感する映画である。”
http://www.mynet.ne.jp/~asia/8th/8th_ev.html
↑映画の上映に際し小林茂監督が寄せていましたが、
広島を知るうえでもとても貴重な映画だと思うので多くの人達に
見てもらいたい作品だと原爆の日を前に思ってます。
“相変わらず「核」廃絶でなく「核兵器」廃絶とかかげているヒロシマに、ずるがしこさを感じる”
↑青原監督のフェイスブックにありましたが、ヒロシマへの思いにおそらくかなり複雑な事情があると読み取れました。
「土徳 ~焼け跡地に生かされて~」
公式HP http://dotoku.net/dotoku/01.html
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